2026.10.23

「配偶者に全部相続させれば安心?」子どもへの相続まで考える「二次相続」の備え

「自分が亡くなったら、財産はすべて妻に残したい」「父の財産は、まず母が引き継げばよい」

家族で相続の話をするとき、こう考える方もいらっしゃるでしょう。

しかし、その後に子どもが財産を引き継ぐ場面まで見据えると、最初の相続の分け方には、もう一つ考えておきたい視点があります。それが「二次相続」です。

ハレノヒハレは、お客様とご家族のこれからを見据え、安心につながる相続の備えを一緒に考えます。相続や財産管理について検討したいという方はどうぞお気軽にハレノヒハレまでご相談ください。(ご相談したいことがございましたら「お問い合わせ」フォームからご入力をお願いいたします)

一次相続と二次相続とは?相続を「2回の流れ」で考える

夫婦から子どもへの相続には、続きがある

例えば、父・母・子ども2人の家族で、最初に父が亡くなり、母と子どもたちが父の財産を相続したとします。この最初の相続を「一次相続」、その後に母が亡くなり、子どもたちが母の財産を相続することを「二次相続」と呼びます。これらは、夫婦から子どもへと財産が引き継がれる過程を説明するときによく使われる言葉です。

父の相続が終われば、父から誰に何を引き継ぐかという問題には、いったん区切りがつきます。しかし、家族全体で見ると、財産の引継ぎはまだ途中です。母が受け取った財産は、その後の生活に使われたり、運用によって増減したりしながら、母自身の財産とともに、次の相続につながっていきます。

そのため、一次相続で「今回は税金がかからなかったから安心」と考えていても、二次相続で思いがけない負担が生じる場合があります。相続を一度きりの出来事として捉えるのではなく、家族の中で続いていく流れとして考えることが大切です。

「まずは全部、母に」が自然な家庭もある

子どもたちがすでに独立していれば、「自分たちより、これから一人で暮らす母に使ってもらいたい」と考えるのは自然なことです。母が住み慣れた自宅で暮らし続けるためにも、生活費や医療費・介護費を確保するためにも、配偶者に十分な財産を残す意味はあります。ただし、「母に十分なお金を残すこと」と「すべての財産を母に集めること」は、必ずしも同じではありません。

母の年金収入や自分名義の預貯金、今後の生活費を確認すると、一部を子どもたちが引き継いでも、母の生活を十分に守れる場合があります。反対に、将来の税金を気にしすぎて母の取り分を少なくすれば、長生きしたときの資金不足が心配になるかもしれません。二次相続を考える出発点は、誰かの取り分を減らすことではなく、家族の暮らしと財産の全体像を確かめることです。

「配偶者なら相続税がかからない」と聞くのはなぜ?

配偶者には、相続税を軽減する制度がある

相続税には「配偶者の税額軽減」という制度があります。亡くなった方の配偶者が、遺産分割や遺贈によって実際に取得した正味の遺産額について、「1億6,000万円」と「配偶者の法定相続分相当額」のどちらか多い金額までは、配偶者に相続税がかからないという仕組みです。例えば、夫の正味の遺産が1億円で、妻がそのすべてを取得した場合、所定の要件を満たしてこの制度を適用すれば、妻の相続税はゼロになります。

ここで気をつけたいのは、これは配偶者本人の税額を軽減する制度だという点です。配偶者と子どもがそれぞれ財産を取得すれば、配偶者の税額はゼロでも、子どもには相続税がかかることがあります。「配偶者がいる家庭は、相続税がかからない」という意味ではありません。

出典:国税庁「No.4158 配偶者の税額の軽減」

「納税ゼロ」と「申告不要」は別の話

もう一つ確認したいのが、申告の必要性です。相続税の基礎控除額は、「3,000万円+600万円×法定相続人の数」で計算します。正味の遺産額がこの範囲内であれば、通常、相続税の申告は必要ありません。

一方、基礎控除額を超えていても、配偶者の税額軽減を適用した結果、納める税金がゼロになる場合があります。この場合には、原則として制度の適用を受けるための申告が必要です。

また、配偶者の税額軽減は、実際に取得した財産を基に計算するため、申告期限までに分割されていない財産は原則として対象になりません。一定の手続きをして、後から適用を受けられる場合もありますが、「家族で話し合いが終わっていないから、申告も後でよい」と考えないようにしましょう。

出典:国税庁「No.4102 相続税がかかる場合」

国税庁「No.4158 配偶者の税額の軽減」

二次相続で税負担が重くなることがある3つの理由

①子どもが相続する段階では、配偶者の税額軽減がない

父の相続で母が財産を取得するときには、配偶者の税額軽減を利用できます。しかし、母が亡くなり、子どもが相続する場面では、この軽減を利用する配偶者がいません。一次相続では母の税額が軽減されていても、その財産を子どもが受け取るときに、同じ仕組みで税額が軽減されるわけではないのです。

②相続人が減ることで、基礎控除額も小さくなる

父の相続人が母と子ども2人なら、法定相続人は3人なので、基礎控除額は4,800万円です。その後、母の相続人が子ども2人になると、基礎控除額は4,200万円になります。

つまり、同じ財産額が残っていたとしても、二次相続では基礎控除で差し引ける金額が600万円少なくなります。また、相続税は法定相続分に応じた金額に税率を当てはめて計算するため、相続人の構成が変わることも税額に影響します。

出典:国税庁「No.4152 相続税の計算」

国税庁「No.4155 相続税の税率」

③母がもともと持っていた財産も合わさる

二次相続を考えるとき、見落としやすいのが、配偶者自身の財産です。父から引き継いだ財産が5,000万円でも、母がもともと3,000万円の預貯金などを持っていて、それらがそのまま残っていれば、母の相続では合計8,000万円を基に考える必要があります。「父から受け取った分だけ」を見ていては、二次相続の規模をつかめません。

もちろん、現実には生活費の支出や資産価格の変動もあります。母が長く暮らす間に財産が減ることもあれば、運用収益などで増えることもあります。それでも、まず夫婦それぞれの財産を確認しなければ、将来の見通しを立てることは難しいでしょう。

事例で比較|「すべて母へ」と「母と子どもへ」でどう変わる?

父の遺産1億円、母自身の財産2,000万円の家庭

ここで、一次相続の分け方によって、二次相続までの税額がどう変わるかを見てみましょう。次の条件で比較します。

  • 家族は父・母・成人した子ども2人で、父、母の順に亡くなる
  • 父の遺産は現預金1億円、母自身の財産は現預金2,000万円
  • 二次相続では、子ども2人が母の財産を半分ずつ取得する
  • 比較を分かりやすくするため、生活費の支出、運用による増減、生前贈与、債務・葬式費用などは考慮しない
  • 配偶者の税額軽減以外の特例や税額控除は適用せず、両方の相続に同じ税制を使う

実際の暮らしでは財産額が変わりますが、ここでは「最初の分け方の違い」を見るために、条件をそろえています。

A:父の遺産1億円を、すべて母が相続する場合

一次相続では、母が1億円を取得します。配偶者の税額軽減を適用すると、母の納税額はゼロです。子どもたちは父の遺産を取得しないので、このケースの一次相続で納める相続税の合計は0円になります。

その後、母の財産は、自分がもともと持っていた2,000万円と、父から相続した1億円を合わせて1億2,000万円です。二次相続では、ここから基礎控除額4,200万円を差し引いた7,800万円を基に税額を計算します。子ども2人の相続税はそれぞれ580万円、合計1,160万円となり、一次相続と二次相続を合わせた納税額も1,160万円になります。

B:母が5,000万円、子どもが2,500万円ずつ相続する場合

一次相続では、母が父の遺産の半分に当たる5,000万円を、子ども2人がそれぞれ2,500万円を取得します。この場合、母の納税額は配偶者の税額軽減によってゼロとなり、子どもたちの納税額は合計315万円です。その後、母の財産は、自分の財産2,000万円と、父から相続した5,000万円を合わせて7,000万円になります。

二次相続では、基礎控除額4,200万円を差し引いた2,800万円を基に計算し、子ども2人の相続税は合計320万円です。一次相続と二次相続を合わせると、納税額は635万円となります。

比較項目A:母がすべて相続B:母と子どもで分ける
父から母が取得する財産1億円5,000万円
父から子ども2人が取得する財産の合計0円5,000万円
一次相続の納税額の合計0円315万円
二次相続時の母の財産1億2,000万円7,000万円
二次相続の納税額の合計1,160万円320万円
2回の相続の納税額の合計1,160万円635万円

この条件では、二つのケースの税額に525万円の差が生じます。一次相続だけを見ればAの納税額が少なくても、二次相続まで含めるとBの方が少なくなるのです。

計算根拠:以下を基に、上記条件で試算。
国税庁「No.4152 相続税の計算」

国税庁「No.4155 相続税の税率」

国税庁「No.4158 配偶者の税額の軽減」

この数字から「半分ずつが正解」とは言えない

ここで大切なのは、「母の相続分は半分にすべき」と結論づけないことです。今回の例は、すべて現預金で、生活費による減少も考慮していません。実際には、母の年齢や年金収入、介護の必要性、住まいの状況によって、必要なお金は大きく変わります。

また、不動産を含む場合には、誰が取得するかによって適用できる特例も変わります。税額の比較は判断材料の一つですが、その数字だけで家族の暮らしに合う分け方を決めることはできません。「いくら税金が減るか」と一緒に、「その分け方で母が安心して暮らせるか」を確かめることが欠かせません。

二次相続を考える前に、残された配偶者の暮らしを確認する

財産の総額より、毎月の収支から考える

「預貯金がこれだけあれば大丈夫」と思っていても、毎月いくら不足するのかによって、資金の持ち方は変わります。まずは、夫婦の一方が亡くなった後の収入と支出を整理してみましょう。年金収入は、夫婦2人分を単純に半分にすればよいわけではありません。

遺族年金の受給の可否や、自分の老齢年金との関係などを確認し、実際に見込める収入を把握する必要があります。一方、支出も、食費などは減っても、住居費や固定資産税、修繕費などは大きく変わらないことがあります。

例えば、毎月の収入に対して生活費が5万円不足すれば、年間では60万円、20年間では1,200万円になります。これは物価上昇や臨時の支出を含まない単純計算ですが、毎月の小さな不足も、長い期間ではまとまった金額になることが分かります。

医療費・介護費・住まいの費用には余裕を持たせる

将来の支出には、毎月の生活費だけでは捉えられないものもあります。自宅の修繕、住み替え、介護サービスの利用、施設への入居など、そのときの健康状態や家族の支援によって必要なお金は変わります。「子どもが近くにいるから大丈夫」と思っていても、子ども自身の仕事や家庭の事情が変わることもあるでしょう。

配偶者が、自分の希望に合わせてサービスや住まいを選べる資金を持つことには、大きな意味があります。子どもに早く財産を渡すことばかりを優先すると、後から「やはり自分のお金が必要だった」となりかねません。渡した財産を自由に取り戻せるわけではないため、相続や贈与の前に、本人の生活を支える資金を十分に確保しておくことが大切です。

自宅があることと、使えるお金があることは違う

財産の大部分が自宅の場合、財産額が大きくても、日々の支払いや急な出費に使える現金が少ないことがあります。母が自宅を取得し、子どもが預貯金を取得する分け方では、母の住まいは確保できても、生活資金が不足するかもしれません。反対に、子どもが自宅を取得する場合には、母が暮らし続ける方法や、将来売却する際の考え方を整理しておく必要があります。

名義を決めれば、それだけで安心が完成するわけではないのです。なお、居住用の宅地等については、一定の要件を満たすと、相続税の計算上の評価額を減額できる「小規模宅地等の特例」があります。配偶者が取得する場合と子どもが取得する場合では要件が異なるため、一次相続と二次相続で同じように使えると思い込まず、税理士に確認しましょう。

出典:国税庁「No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)」

二次相続への備えは、財産整理と家族の対話から

夫婦それぞれの財産を、一枚の一覧にする

準備の第一歩は、夫婦それぞれが何を持っているかを整理することです。預貯金、不動産、株式・投資信託、生命保険などについて、名義、金額の目安、連絡先を一覧にすると、家族全体の状況が見えやすくなります。住宅ローンなどの借入金があれば、それも併せて確認します。

このとき、財産額だけでなく、「いつ使えるか」「誰が手続きをするか」も考えておきましょう。すぐに使える預金と、売却に時間がかかる不動産では、同じ金額でも役割が違います。

また、生命保険は、保険証券に書かれた金額だけを足せばよいとは限りません。契約者、被保険者、保険料を負担している人、受取人を確認しておくことで、相続が起きたときに誰が何を受け取れるかを整理できます。

「誰にいくら」より先に、「どんな暮らしを守りたいか」を話す

いきなり取り分の話をすると、家族でも気持ちがすれ違うことがあります。「母には自宅で暮らし続けてほしい」「介護が必要になっても、お金を理由に選択肢を狭めたくない」「子ども同士で争ってほしくない」といった希望から話し始めると、準備の目的を共有しやすくなります。親が考える安心と、子どもが考える安心が同じとは限りません。

親は自宅を残したいと思っていても、子どもは管理の負担を心配しているかもしれませんし、子どもが相続分を遠慮していても、親は生きているうちに役立ててほしいと思っているかもしれません。こうした違いは、税額の計算だけでは分かりません。財産をどう分けるかを決める前に、その先の暮らしや希望を聞き合うことが、納得できる相続につながります。

一次相続が終わった後も、備えを更新する

一次相続の手続きが終わると、しばらく相続のことは考えたくないと感じる方もいるでしょう。ただ、落ち着いた段階で、残された配偶者の財産と今後の生活を改めて確認しておくことは大切です。以前作った財産一覧に新たに相続した財産を加え、口座の管理や保険の受取人、遺言の内容などを見直します。

その後も、施設への入居、自宅の売却、子どもの生活状況の変化など、節目ごとに確認しておくとよいでしょう。「一度決めたから終わり」ではなく、暮らしの変化に合わせて整えることで、準備と現実のずれを小さくできます。

遺言・生前贈与・生命保険をどう役立てる?

遺言は、次の相続で意思を伝える手段になる

父の相続が終わっても、母の財産を子どもたちがどう引き継ぐかまで、自動的に決まるわけではありません。母が「同居している子に自宅を残したい」「預貯金は子どもたちに均等に分けたい」と希望するなら、その意思を遺言に残すことが考えられます。ただし、「自宅は長男へ」と決めても、ほかの子どもに渡せる財産が少なければ、不満や資金負担につながる可能性があります。

子どもなど一定の相続人には遺留分があり、遺言によってその権利が侵害された場合には、金銭の支払いを請求されることもあります。遺言は、希望する相続を考えるための大切な手段ですが、書けばすべて解決するわけではありません。財産の配分と、必要になる現金の両方を確認しながら、専門家と内容を整えるとよいでしょう。

出典:裁判所「遺留分侵害額の請求調停」

生前贈与は、本人の生活資金を守ったうえで考える

一次相続の後、母が子どもや孫へ少しずつ財産を贈る方法もあります。教育や住まいなど、お金が必要な時期に支援でき、使われ方を見届けられることは、生前贈与の意味の一つです。ただし、「贈与すれば、その分だけ必ず相続税が減る」とは限りません。

暦年課税による贈与には、相続などで財産を取得した人について、一定期間内の贈与財産を相続税の計算に加える仕組みがあります。年間110万円以下で贈与税がかからなかった贈与でも、加算対象になることがあります。加算対象期間は、2024年以後の贈与について段階的に延長され、最終的には相続開始前7年以内となります。

実際にどこまで対象になるかは、亡くなった時期などによって異なります。贈与は、家族を支援する目的、自分に残す資金、税務上の取扱いを確認してから進めましょう。子どもや孫のためにと渡しすぎて、自分の暮らしが不安になることは避けたいものです。

出典:国税庁「No.4161 贈与財産の加算と税額控除(暦年課税)」

生命保険は「誰に現金を残すか」を考える手段になる

生命保険は、受取人を指定して死亡保険金を残せることから、家族に現金を引き継ぐ方法の一つになります。一般に、指定された受取人が受け取る死亡保険金は、遺産分割の対象となる財産とは別に扱われるため、納税資金や当面の支出に備える役割が期待できます。例えば、母の財産の中心が自宅で、子どもたちが相続税を払うための現金を確保しにくい場合には、死亡保険金で資金を準備する方法が考えられます。

ただし、保険金を受け取る人と、資金を必要とする人が合っているかの確認が必要です。また、亡くなった方が保険料を負担していた死亡保険金を相続人が受け取る場合には、一定の条件の下で「500万円×法定相続人の数」の非課税限度額があります。

子ども2人が法定相続人なら、限度額は合計1,000万円です。これは受取人1人につき1,000万円という意味ではありません。

出典:国税庁「No.4114 相続税の課税対象になる死亡保険金」

加入済みの保険も、受取人と契約内容を確認する

新たな保険を検討する前に、加入済みの契約が今の家族の状況に合っているかを確認することも大切です。配偶者が亡くなった後も、保険金受取人の変更などを確認しないままにしていると、本人が考えていた引継ぎ方とずれてしまう可能性があります。死亡保険金にかかる税金は、被保険者、実際の保険料負担者、受取人の組み合わせによって、相続税・所得税・贈与税のいずれかになります。

「生命保険だから相続税の非課税枠が使える」と一律に判断しないことが重要です。また、新たに加入する場合には、年齢や健康状態、保険料の負担、途中で解約した際の返戻金なども確認します。

保険料として支払うことで、手元で自由に使える資金は減ります。将来残すお金と、今後の生活に使うお金を分けて考えましょう。

出典:国税庁「No.1750 死亡保険金を受け取ったとき」

二次相続についてのよくある質問

配偶者にすべて相続させるのは、避けた方がよいのでしょうか?

一概には言えません。配偶者自身の財産が少ない場合や、今後の生活費・介護費を十分に確保する必要がある場合には、多くの財産を配偶者に残す合理性があります。一次相続と二次相続の税額を比較し、そのうえで配偶者の暮らしと家族の希望に合うかを判断することが大切です。

相続税がかからない家庭でも、二次相続を考える必要はありますか?

あります。税金がかからなくても、自宅を誰が引き継ぐか、預貯金をどう分けるか、誰が手続きを進めるかという課題は残ります。

また、一次相続では課税されなくても、二次相続では基礎控除額や財産額の違いによって課税される場合があります。まずは、二次相続の段階でも税金がかからない見込みなのかを確認しておくとよいでしょう。

一次相続が終わってからでも、できることはありますか?

財産の整理、生活資金の確認、遺言の作成、保険契約の見直しなど、できる準備はあります。すでに終わった相続を安易にやり直そうとするのではなく、現在の財産と家族の状況を出発点に考えましょう。贈与や名義変更を伴う行動は税金などの問題につながることがあるため、実行前に確認することが大切です。

子どもが1人でも、二次相続への備えは必要ですか?

子ども同士で分け方を争う可能性はなくても、納税資金、財産の所在、手続きの負担などは考えておく必要があります。財産の一覧や相談先が分かっていれば、残された子どもの負担を減らせます。子どもの人数にかかわらず、「何を残すか」と「どう引き継げる状態にするか」の両方を整えておきましょう。

まとめ|残された配偶者の安心と、その先の相続を一緒に考える

配偶者の税額軽減は、残された配偶者が財産を引き継ぐ際の大切な制度です。ただし、一次相続で納税額がゼロになったとしても、それだけで家族全体の相続への備えが整ったとは限りません。二次相続では、相続人の数や使える制度が変わり、配偶者自身の財産も含めて考える必要があります。

一方で、将来の税負担を減らすことばかりに目を向けると、残された配偶者が生活資金に不安を感じる結果にもなりかねません。まずは夫婦それぞれの財産を整理し、配偶者がこれからの暮らしに使うお金を見積もること。そのうえで、子どもへの引継ぎ方や、遺言・贈与・生命保険の役割を考えていきましょう。

税額の試算や申告は税理士、遺言や権利関係は弁護士など、課題に合った専門家へ相談することも大切です。「いくら残せるか」に加えて、「残された家族が安心して暮らし、無理なく引き継げるか」。その視点を持つことが、二次相続まで見据えた備えにつながります。

ハレノヒハレは、お客様とご家族の想いを大切にしながら、ライフプランや保険の確認を通じて、将来の安心につながる相続の備えをお手伝いします。相続や財産管理について検討したいという方はどうぞお気軽にハレノヒハレまでご相談ください。(ご相談したいことがございましたら「お問い合わせ」フォームからご入力をお願いいたします)

※本記事は2026年10月時点で確認できる制度に基づく一般的な解説です。実際の税額や制度の適用は、財産の内容や家族構成などによって異なります。