2025.11.28

4人家族の1ヶ月あたりの生活費はいくらくらい?生活費の削減方法と併せて解説

4人家族の1ヶ月あたりの生活費はいくらくらい?生活費の削減方法と併せて解説

4人家族の中心は「両親と、子どもが2人」の世帯であり、生活費がかかることに不安を感じる世帯も多いと思います。とはいえ、生活費はややナイーブな話題でもあり、友人や知人などにも具体的な相談まではしづらいと考える方も少なくないでしょう。

では、1ヶ月あたりの生活費は、4人家族の場合どのくらいなのでしょうか?また、4人家族の1ヶ月あたりの生活費を削減するには、どのような対策を講じればよいのでしょうか?今回は、4人家族の1ヶ月の生活費に関する統計データを紹介するとともに、4人家族の1ヶ月あたりの生活費を削減する方法や4人家族が1ヶ月の生活費を減らして貯蓄をするためのポイントなどについてくわしく解説します。

ハレノヒハレは「未来すべて、ハレになれ。」をコンセプトに、家計の改善や保険の見直しなどのサポートをしています。4人家族の生活費についてプロによるアドバイスをご希望の際は、ハレノヒハレまでお気軽にご相談ください(ご相談したいことがございましたら「お問い合わせ」フォームからご入力をお願いいたします)。

4人家族の場合1ヶ月の生活費はどれくらい?

2024年総務省の家計調査(家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表)によると、4人家族のうち勤労者世帯(有業者1人)の1ヶ月の生活費の平均は325,499円でした。なお、これは消費支出の平均値であり、住宅ローンなどの返済額は含まれていません。

同じ統計データによると4人家族のうち勤労者世帯(有業者1人)の1ヶ月あたりの「土地家屋借金返済」額は54,331円でした。これを消費支出の平均値に加算すると、住宅ローン返済額も含めた4人家族の1ヶ月あたりの生活費の平均値は、379,830円となります。

4人家族世帯の1ヶ月の生活費の内訳

4人家族世帯では、どのような項目に毎月どの程度のお金を使っているのでしょうか?ここでは、先ほどと同じく2024年総務省の家計調査(家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表)をもとに、4人家族のうち勤労者世帯(有業者1人)の1ヶ月の生活費の内訳を紹介します。

項目支出額
食費92,033円
住居費
(家賃、共益費等。住宅ローンは含まない)
17,642円
光熱・水道費22,274円
家具・家事用品費11,810円
被服・履物費12,696円
保健医療費13,337円
交通・通信費48,810円
教育費27,437円
教養娯楽費35,919円
その他の消費支出43,539円
消費支出合計325,499円

なお、先ほど解説したように、このほかに住宅ローンの返済があり、その平均額は54,331円です。

1ヶ月あたりの4人家族の生活費の平均値は約32.5万円であり、このうち食費が92,033円ともっとも大きなウエイトを占めていることがわかります。次いで交通・通信費が多く48,810円、教養娯楽費が35,919円、教育費が27,437円と続きます。

年収別の生活費平均は?

同じ4人家族世帯であっても、1ヶ月あたりの生活費は収入によっても変動します。ここでは、同じく2024年総務省の家計調査(家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表)から、4人家族世帯における年収別の消費支出額の平均値を抜粋して紹介します。

年収1ヶ月あたりの消費支出
250~300万円239,581円
300~350万円182,819円
350~400万円208,899円
400~450万円239,646円
450~500万円237,445円
500~550万円259,174円
550~600万円283,472円
600~650万円249,456円
650~700万円331,103円
700~750万円300,003円
750~800万円305,442円
800~900万円331,926円
900~1,000万円403,320円
1,000~1,250万円360,838円
1,250~1,500万円527,022円
1,500万円以上631,950円

「650~700万円」あたりまではおおむね年収が高くなるほど消費支出額も多くなる傾向にあるものの、このレンジを超えると必ずしも年収の増加と消費支出の増加は比例しなくなっています。

あくまでも平均値であるため、これを上回っているからといって必ずしも「使いすぎ」と断言できるものではありません。しかし、4人家族世帯の年収に応じた支出額の平均値を理解しておくことで、家計改善の参考となるでしょう。

4人家族の1ヶ月の生活費の特徴

4人家族の1ヶ月あたりの生活費には、どのような特徴があるのでしょうか?ここでは、先ほど紹介したデータも踏まえ、4人家族の生活費の特徴を解説します。

  • 子育て期間中は食費や教育費の負担が重くなりやすい
  • 子どもの年齢によって必要な生活費が変動する

子育て期間中は食費や教育費の負担が重くなりやすい

4人家族では子どもが2人いる場合が多く、食費がかかりやすいといえます。先ほど紹介したデータでも、消費支出の30%近くを食費が占めている現状が窺えるでしょう。

また、家族4人で外食をすれば、仮に1人あたり1,500円程度の店であっても1回あたり5,000円以上の出費となります。そのため、外食を控えることで、生活費の大きな削減につながります。

子どもの年齢によって必要な生活費が変動する

子育て期間中は、子どもの年齢によって必要な生活費が大きく変動します。それぞれ、概要を解説します。

妊娠中

妊娠中には、検診費用や出産費用がかかります。自治体などから補助がある場合もあるものの、一定の自己資金も必要となるため、事前に確認しておくと安心です。

また、出産直後にはベビー用品やベビー服などの用意も必要となり、これにもお金がかかります。ベビーベッドやベビーカーなど、一定の期間しか使わないものの高額になりやすいものは、レンタルも検討するとよいでしょう。

未就学期

保育園や幼稚園に入る場合、その利用料がかかります。これらの利用料は年収によって差が設けられることも多く、年収が高ければ利用料も高額となりやすいでしょう。

保育園や幼稚園の利用料は自治体や公立・私立の別によって異なるため、事前に確認しておくことをお勧めします。年収のレンジによっては、子ども2歳未満の子どもを2人保育園・幼稚園に預ける場合、1ヶ月あたり10万円以上の利用料がかかることもあります。

ただし、3歳から5歳(年少から年長)までは無償化の対象となるため、食事費や行事代などの支払いだけで済みます。この時期は「貯め時」であるといえるため、学資保険なども活用しつつ計画的に貯蓄することをお勧めします。

小学生・中学生

小学校・中学校が公立である場合、授業料はかかりません。ただし、ランドセルや制服などの学用品などの購入は必要です。また、学習塾に通ったり習い事をしたりする場合には、その費用もかかります。入る部活動によっては、一定の活動費がかかる場合もあるでしょう。

一方で、私立の小学校・中学校に通う場合には、まとまった授業料の支払いが必要となります。小学校や中学校から私立への進学を検討している場合には、私立に通わせつつも高校・大学の授業料の準備が可能であるか、入念にシミュレーションしたうえで検討すべきでしょう。

高校生

子どもが高校生になると、さらに学費の負担が大きくなります。それぞれの学費を理解したうえで公立高校に絞るのか、私立高校も視野に入れるのかを検討しましょう。

また、大学受験のために塾に通う場合も多く、塾の費用も嵩みやすくなります。子どもの教育費は高校から増大しやすいため、高校入学へ向けて積み立てておくと安心です。

大学生

子どもが大学生になると、大学の授業料や入学料などが必要となります。

大学の学費は、公立であるか私立であるかによって大きく異なります。また、たとえば医学部などでは学費が高くなりやすいなど、学部によってもかかる費用は変動します。さらに、大学では1人暮らしをすることもあり、仕送りが必要となる場合もあるでしょう。海外留学も視野に入る場合には、その費用も掛かります。

このように、大学で必要となる学費は想定される進路に応じて大きく異なります。子どもが幼いうちから資金を積み立てるとともに、必要に応じて奨学金を活用したり子ども自身にアルバイトをしてもらって費用を一部賄ったりすることなども検討するとよいでしょう。

1ヶ月の生活費の主な削減方法

1ヶ月の生活費は、どの項目をどのように見直せばよいのでしょうか?ここでは、生活費の削減にあたって見直したい支出項目と削減方法の例を解説します。

  • 光熱費を見直す
  • 携帯電話料金を見直す
  • 自動車関連費を見直す
  • 加入している保険を見直す
  • 使っていないサブスクを解約する
  • 食費を見直す
  • 娯楽費を見直す

光熱費を見直す

4人家族の1ヶ月の生活費を見直す際は、光熱費を確認しましょう。

電気料金などのプランは複数設けられており、たとえば昼間の電気代が安い代わりに夜間の電気料金が高めのプランや、反対に昼間の電気代が高く夜間の電気代が安いプランなどから選択できることが多いでしょう。

自分や家族のライフスタイルに合った料金プランを選択することで、毎月の光熱費を削減しやすくなります。

携帯電話料金を見直す

4人家族の1ヶ月の生活費では、携帯電話料金を確認しましょう。4人家族であれば、計4台の携帯電話を契約している場合も多く、大きな削減効果が期待できます。

具体的には、格安プランへの乗り換えや自分に合った料金プランへの変更などが検討できます。また、家族の通信キャリアをまとめたり自宅のインターネットとセットで契約したりすることで、割引の適用が受けられることもあります。

自動車関連費を見直す

4人家族の1ヶ月の生活費を見直す際は、自動車関連費の削減も検討しましょう。

自動車の保有には、本体購入費のほか、ガソリン代や駐車場代、車検代、自動車保険料などさまざまな費用がかかります。そのため、自動車の使用頻度が低い場合には自動車を手放し、カーシェアやカーリースなどを選択することで、生活費を大きく削減できる可能性があります。

加入している保険を見直す

4人家族の1ヶ月の生活費の削減では、保険の見直しも重要です。

保険はいざという時に自分や家族の生活を守る非常に大切なものである一方で、保険を見直しておらず現在のライフステージに合わなくなっていたり、気付かないまま保障の重複する保険に入っていたりする人も少なくありません。

現在のライフステージに合わせて過不足のない状態へと保険を見直すことで、月々の保険料を削減できる可能性があります。

使っていないサブスクを解約する

使っていないサブスクの解約も、生活費の削減につながります。サブスクは1ヶ月あたりでは数百円から数千円程度であっても、これが継続すれば大きな額となりかねません。

使用頻度の低いサブスクを解約することで無駄な出費を削減でき、家計の改善につながります。

食費を見直す

先ほど紹介したように、食費は4人家族の1ヶ月の生活費のうちでもっとも大きなウエイトを占める項目です。そのため、生活費を削減しようとする際は、食費の見直しも検討すべきでしょう。

とはいえ、食事は身体を作るものであるため、むやみな削減はお勧めできません。食費の見直しでは食事量を減らそうとしたり不健康な食事によって費用を削減したりしようとするのではなく、外食の頻度を減らすことや、食料品の買い出し頻度を下げることで「ついで買い」を減らすなどの工夫をするとよいでしょう。

娯楽費を見直す

家計の見直しでは、娯楽費の削減も検討します。とはいえ、「旅行を1回我慢する」などその時の感情に任せた方法では、削減の継続は困難でしょう。

そのため、たとえば1ヶ月あたりの娯楽費の上限額や1年あたりの旅行の上限回数を定めるなど、仕組化やルール化をすることで削減効果を継続しやすくなります。

4人家族が1ヶ月の生活費を減らして貯蓄をするためのポイント

4人家族が1ヶ月の生活費を削減して貯蓄を成功させるには、どのようなポイントを押さえればよいのでしょうか?ここでは、4人家族が貯蓄を成功させるポイントを解説します。

  • 家計の現状を把握する
  • 固定費から先に削減する
  • 貯蓄分を先に差し引く
  • 貯蓄の目的を明確にする
  • プロに相談する

家計の現状を把握する

1つ目は、家計の現状を把握することです。

生活費を削減して貯蓄を成功させるには、前提として家計の現状を把握しなければなりません。ダイエットなどと同じく、現状が分からなければ改善策の検討が困難であるためです。

家計の現状を把握するには、まず家計簿をつけることから始めるとよいでしょう。家計簿をつけて「1ヶ月あたり、何にどの程度のお金を使っているのか」を把握することで、削減すべき項目を的確に検討しやすくなります。

なお、家計簿をつけるのが続かない場合には、家計簿アプリなどの活用も検討しましょう。預貯金口座からの引き落としやクレジットカード明細と連動できるアプリもあるため、うまく活用することで家計簿をつける負担を軽減でき、家計簿への記録を続けやすくなります。

固定費から先に削減する

2つ目は、固定費から先に削減することです。

食費や被服費、娯楽費などの変動費の削減効果は原則としてその場限りです。たとえば、「家族で遊園地に行くのを1回我慢して2万円削減する」効果は、その2万円のみでしょう。

一方で、毎月生じる固定費を削減できれば、その効果は一定期間継続します。たとえば家族全員の携帯電話料金を見直して1ヶ月あたり5,000円削減できた場合、その効果は5,000円にとどまらず、1年間継続するだけでも6万円の削減となります。

ただし、変動費の削減に意味がないわけではありません。先ほど解説したように、たとえば「1ヶ月あたりの外食費の上限額を〇円にする」「衣服の購入は1シーズンあたり1回だけ」などルールや仕組みを作ることで衝動的な出費を避けられ、削減を継続しやすくなります。

貯蓄分を先に差し引く

3つ目は、貯蓄分を先に差し引くことです。

「先に生活費を支出して、残った分を貯蓄する」という順序で貯蓄を成功させるのは、容易ではありません。順序を逆にして、「貯蓄したい額を先に別口座に移し、残った分を生活費に充てる」とすることで、貯蓄を成功させやすくなります。

なお、せっかく貯金をしてもこれを簡単に引き出せてしまえば貯金から生活費への流用が常態化し、貯金が貯まらないおそれがあります。そのため、たとえば定期預金や定期積金としたり、学資保険や個人年金保険、iDeCoの掛金としたりするなど容易には引き出せない口座に移すことで、貯蓄を成功させやすくなります。

貯蓄の目的を明確にする

4つ目は、貯蓄の目的を明確にすることです。

明確な目的がなければ貯蓄のモチベーションが上がりづらく、貯蓄を継続させるのが困難でしょう。たとえば、「子どもの学費に充てるため、高校入学までに300万円貯める」「余裕のある老後生活を送るため、退職までに2,000万円貯める」など明確な目的と目標を定めることで、貯蓄のモチベーションを維持しやすくなります。

プロに相談する

5つ目は、プロに相談することです。

家族4人の生活費を見直そうにも、どこから削るべきかわからない場合も多いでしょう。また、「将来の学費や老後資金のために貯蓄したい」と漠然と考えていても、かかる学費や老後資金の目安が分からなければ、貯蓄額の目標を立てるのも困難です。

そこで、まずはプロに相談することをお勧めします。お金のプロに相談して自分のライフプランを立てることで、自分にとって必要な貯蓄額が明確となります。また、現在の生活費の健全性も分かり、削るべき箇所の判断がしやすくなるでしょう。

ハレノヒハレは「未来すべて、ハレになれ。」をコンセプトに、お客様の理想の未来を実現するライフプランの作成や、家計改善などのサポートをしています。4人家族の生活費削減などについてプロの視点でのアドバイスをご希望の際は、ハレノヒハレまでお気軽にご相談ください(ご相談したいことがございましたら「お問い合わせ」フォームからご入力をお願いいたします)。

4人家族の1ヶ月の生活費に関するよくある質問

最後に、4人家族の1ヶ月の生活費に関するよくある質問とその回答を紹介します。

1ヶ月の生活費が赤字の場合はどうする?

1ヶ月あたりの生活費が赤字になっている場合には、まず固定費の削減を検討します。固定費の削減効果はその場限りではなく、ある程度の期間にわたって継続するためです。併せて副業を始めるなど、収入を増やすことも検討するとよいでしょう。

1ヶ月あたりの生活費は平均あたりに抑えるべき?

1ヶ月あたりの生活費は、必ずしも平均値あたりに抑えるべきだと断言できるものではありません。なぜなら、居住地域や生活環境、家族の状況などによって、必要な生活費は大きく変動するためです。

そのため、まずはプロに相談したうえで、ご自分の家計が健全か否かを把握することから始めるとよいでしょう。

ボーナスは生活費に含めて考えて良いか?

ボーナスは、「生活費に含めない」ことが理想的です。なぜなら、ボーナスは景気や業績によって減額されたりカットされたりし得る不安定な収入であるためです。

そのため、「毎回必ず一定額が受け取れるもの」であると想定して生活費に組み込めば、想定どおりにボーナスが支給されなかった際に家計が赤字となるリスクが高くなります。

教育費は月にどのくらいかかるのが一般的ですか?

冒頭で紹介した統計データによると、4人家族の教育費は1ヶ月あたり27,437円程度がかかることが一般的です。

ただし、このデータは世帯員の年齢を加味しておらず、乳幼児など教育費がかかりづらい年齢層を含む4人家族などのデータも含まれています。そのため、お子様が中高生や大学生に差し掛かる時期に向けて、もう少し余裕をもって教育費を準備しておく必要があるでしょう。

なお、教育は「短距離走」ではないことから、現在だけを見て「どこまでお金かけるか」を検討するのはお勧めできません。そうではなく、より長期的な視点で「どこまで無理なく続けられるか」を意識してかける教育費を検討すべきでしょう。

4人家族の貯金・貯蓄ペースはどのくらいが理想ですか?

4人家族の貯金や貯蓄の理想的なペースは一概にいえるものではなく、 生活費とのバランスを加味して総合的に検討すべきです。将来の目標や現在の収入、生活費などを踏まえ、無理なく貯蓄を続けましょう。

まとめ

4人家族の1ヶ月の生活費に関する統計データを紹介するとともに、1ヶ月あたりの生活費を削減する方法や4人家族の1ヶ月の生活費を減らして貯蓄をするポイントなどを解説しました。

1ヶ月あたりの4人家族での生活費が多すぎると感じる場合、まずは家計簿などの記録をつけて支出項目を把握したうえで、プロに相談することをお勧めします。お金のプロに家計の状況を見てもらうことで削るべき項目が明確となるほか、貯蓄額の目標も定めやすくなるでしょう。

ハレノヒハレは「未来すべて、ハレになれ。」をコンセプトに、家計改善や保険の見直しなどのサポートをしています。4人家族の1ヶ月あたりの生活費に不安を感じている際や、将来へ向けて計画的な資産形成をしたいとお考えの際は、ハレノヒハレまでお気軽にご相談ください(ご相談したいことがございましたら「お問い合わせ」フォームからご入力をお願いいたします)。