2025.12.26

20代の「預貯金」と「投資」の割合は?どれくらいがいい?ポイントをわかりやすく解説

20代の「預貯金」と「投資」の割合は?どれくらいがいい?ポイントをわかりやすく解説

資産形成を行う際、預貯金だけでは不安が残ることもあるかもしれません。なぜなら、預貯金は一般的に「インフレリスク」への対応が難しいためです。インフレリスクとは、物価が継続的に上昇することで、資産価値が相対的に目減りするリスクを指します。

では、20代での預貯金と投資の適正割合はどのくらいなのでしょうか?また、預貯金と投資の割合を決める際は、どのような点を考慮すればよいのでしょうか?今回は、20代での預貯金と投資の適正割合や預貯金と投資の割合を決める際の考慮要素、20代から投資による資産形成を始めるメリットなどについてくわしく解説します。

ハレノヒハレは「未来すべて、ハレになれ。」をコンセプトに、お客様の理想の未来を叶えるための資産形成や家計診断などのサポートをしています。20代から資産形成や投資を始めたいとお考えの際などには、ハレノヒハレまでお気軽にご相談ください(ご相談したいことがございましたら「お問い合わせ」フォームからご入力をお願いいたします)。

預貯金と投資の概要

はじめに、預貯金と投資についてそれぞれ概要を解説します。

預貯金とは?

預貯金とは、銀行などの金融機関にお金を預けることを指します。厳密には、ゆうちょ銀行やJAバンク(農業協同組合)、JFマリンバンク(漁業協同組合)にお金を預けることを「貯金」、その他の銀行や信用組合、信用金庫などにお金を預けることを「預金」といい、これらを合わせて「預貯金」といいます。

預貯金には、日常的な引き出しを想定した「普通預金(通常貯金)」と、一定の満期まで引き出せない代わりに金利が優遇される「定期預金(定期貯金)」などがあります。

預貯金は安定資産であり、金融機関が破綻しない限り元本割れすることがありません。そのため、一定の資産は預貯金で保有するべきでしょう。その一方で、預貯金の利息はたとえ定期預金であっても高いとはいえず、一般的にお金を増やすことには不向きです。

※日本では預金保険制度により、1金融機関あたり元本1,000万円とその利息までが保護されています。

また、冒頭で触れたように、一般的にインフレリスクへの対応が難しいことに注意すべきでしょう。たとえば、老後豊かな生活を送るために65歳までに2,000万円を貯めたとしても、実際に65歳になった際に物価が倍となっていれば、2,000万円では思い描いた生活を送れないかもしれません。

投資とは?

投資とは、将来のリターンを期待して、株式や債券、投資信託などを購入することです。投資では預貯金よりも大きなリターンが期待できる一方で、これに比例して元本が目減りするリスクもあることに注意しなければなりません。

前提として、金融の世界で「リスク」とは「悪い出来事」だけを指すのではなく、プラスとマイナスの振れ幅を意味します。つまり、左右に揺れる振り子のように、資産が目減りする可能性が低ければ資産が増える可能性も低く、資産が目減りする可能性が高ければ資産が増える可能性も大きいということです。

前者を「リスクが低い」、後者を「リスクが高い」といいます。「リターンだけが大きくて、資産が目減りする可能性がない」ような金融商品は存在しません。

投資先にはさまざまな種類があるものの、主な選択肢には次のものが挙げられます。

  • 株式
  • 債券
  • 投資信託

株式

投資の文脈での「株式」とは、誰でも自由に金融市場で売買できる上場株式を指します。

購入した株式の価値がその後値上がりすれば、そのタイミングで売却することで差額分の利益が得られます。また、一定の基準日に株式を保有していれば、配当金が受け取れる可能性があるほか、企業ごとに異なる株主優待が受けられる可能性があります。

資産形成が目的であれば、デイトレーダーなどのようにパソコン画面を1日中見続けるなどして頻繁に売買するのではなく、成長が期待できる複数社の企業の株を少しずつ買い増していく方法が適切でしょう。一般的に、インフレが起きれば株式も値上がりする可能性が高いため、インフレへの備えとしても活用できます。

ただし、株式は値上がりする可能性もある一方で、値下がりする可能性もあります。また、企業の業績が著しく悪化すれば上場廃止となり、株式の価値がなくなってしまうかもしれません。そのため、特定の企業の株式だけを保有することや、特定の業界だけの株式だけを保有することは避けるべきでしょう。

値動きの異なる複数社の株式に分散投資することでリスクが分散でき、リスクをコントロールしつつも効果的な資産形成がしやすくなります。

債券

債券とは、国や企業などが投資家から資金を借り入れることを目的として発行する有価証券です。一定の満期が設定されており、満期時には額面金額が払い戻されます。また、一定期間ごとに利息を受け取ることも可能です。

債券のリスクは、発行体の信用度によって変動します。もっともリスクの低い債券は国債であり、信用が高い分利率も低めに設定されています。一方で、リスクが高めの債券であれば利率が高めである一方で、発行体が破綻すれば償還を受けることはできません。

一般的に、株式と債券は異なる値動きをする傾向にあるため、両者を組み合わせることでリスクの分散が可能となります。

投資信託

投資信託とは、複数の投資家から集めたお金を大きな資金として取りまとめ、運用のプロが株式や債券などに投資し、運用する商品です。

資産形成をするには分散投資が有効であるとはいえ、20代では分散投資できるだけの元手がないことも多いでしょう。また、1社1社の業績などを調べることが難しく、「どこに投資してよいかわからない」という場合も多いと思います。そこで有力な選択肢となるのが、投資信託です。

投資信託は、「日本株式だけ」「アメリカの債券だけ」「全世界の株式にまんべんなく」など、その投資信託の指針に合った投資先をプロが組み合わせ、パッケージ化して運用してくれます。また、特定の指標と連動した成果を目指す「パッシブ運用」や、特定の指標を上回る投資成果を目指す「アクティブ運用」など、運用方針も投資信託ごとに異なります。異なる値動きをする複数の投資信託を組み合わせることで、リスクを分散しやすくなるでしょう。

また、投資信託は100円や1,000円など少額から購入できるものも多く、元手が少なくて投資を始めやすい点もメリットでしょう。毎月決まった日に投資信託を積立購入する設定ができる証券会社も多いため、20代からの投資にあたっての有力な選択肢となります。

ただし、投資信託には商品ごとに異なるリスクがあるため、事前に目論見書などを確認してリスクを正しく把握することが必要です。

20代の金融資産(預貯金と投資)に関する統計データ

20代における預貯金と投資の割合はどの程度なのでしょうか?ここでは2024年金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査」(「二人以上世帯」のデータ)をもとに、20代の金融資産に関する統計データを紹介します。

20代の金融資産保有額

世帯主が20代である世帯における金融資産保有額の分布は次のとおりです。

保有金融資産の額回答者に占める割合
金融資産非保有22.8%
100万円未満23.4%
100~200万円未満11.1%
200~300万円未満5.3%
300~400万円未満4.1%
400~500万円未満6.4%
500~700万円未満5.8%
700~1,000万円未満4.1%
1,000~1,500万円未満5.8%
1,500~2,000万円未満0.6%
2,000~3,000万円未満0.0%
3,000万円以上2.3%
無回答8.2%

20代で3,000万円以上の金融資産を保有する世帯もある一方で、「100万円未満」と「金融資産非保有」が多くの割合を占めています。なお、20代の金融資産保有額の平均値は382万円であり、中央値は84万円とされています。

20代の種類別の金融商品保有額

世帯主が20代である世帯(金融商品を保有している世帯のみ)における種類別の金融商品保有額の平均値はそれぞれ次のとおりです。

金融商品の種類平均保有額(単位:万円)
預貯金175
金銭信託35
生命保険28
損害保険7
個人年金保険10
債券5
株式105
投資信託126
財形貯蓄9
その他金融商品7
金融資産保有額合計508

預貯金の割合がもっとも多いものの株式や投資信託の額も多く、20代であっても金融資産を保有している世帯では積極的に資産形成をしていることがわかります。

20代の年間手取り収入からの金融資産への振り分け割合

世帯主の年齢が20代である世帯(金融商品を保有している世帯のみ)における、手取り収入からの金融資産への振り分け割合は次のとおりです。

年間手取り収入からの金融商品への振り分け割合回答者に占める割合
振り分けをまったくしなかった41.7%
5%未満3.0%
5~10%未満6.1%
10~15%未満7.6%
15~20%未満3.0%
20~25%未満8.3%
25~30%未満0.0%
30~35%未満8.3%
35%以上22.0%

金融資産への振り分けをまったくしなかった世帯がある一方で、手取り収入の35%以上を金融資産に振り分けている世帯もあるなど、世帯によって振り分けの割合が大きく異なることがわかります。

20代の年間手取り収入からの投資(債券・投資信託・株式)への振り分け割合

世帯主の年齢が20代である世帯(金融商品に振り分けた世帯)は、投資(債券・投資信託・株式)にどの程度振り分けているのでしょうか?その調査結果は次のとおりです。

年間手取り収入からの債券・投資信託・株式への振り分け割合回答者に占める割合
0%24.7%
5%未満9.1%
5~10%未満13.0%
10~15%未満19.5%
15~20%未満5.2%
20~25%未満6.5%
25~30%未満9.1%
30~35%未満3.9%
35%以上9.1%

また、20代世帯における投資(債券・投資信託・株式)への振り分け割合の平均は14%でした。

債券・投資信託・株式などに投資にまったく振り分けていない世帯も24.7%ある一方で、10~15%程度振り分けている世帯も19.5%あり、預貯金以外で積極的に資産形成をしている20代世帯も少なくないことがわかります。

20代の預貯金と投資の割合の3パターン

20代の預貯金と投資の割合に明確な正解があるわけではありません。ただし、預貯金と投資の割合には主に3つのパターンが存在します。

  • バランス型
  • 積極運用型
  • 安全性重視型

ご自身の方針や考え方、将来設計などを踏まえて、どの形態が向いているか確認してみるとよいでしょう。

バランス型

1つ目は、「バランス型」です。バランス型とは、預貯金投資の割合をおおむね同程度とする形態です。

安全性とリスクのバランスが取れるため、緊急時の資金需要には安全資産である預貯金で備えつつ、資産を増やせる可能性があります。また、インフレリスクにも備えやすいでしょう。

積極運用型

2つ目は、「積極運用型」です。積極運用型とは、預貯金30%・投資70%など投資の比重を高くする形態です。

緊急時の資金需要に備える部分を預貯金としたうえで、その他の部分を投資に回し、積極的なリターン獲得を目指します。20代では今後収入が増えやすいため、リスクを許容しやすいといえるでしょう。

安全性重視型

3つ目は、「安全性重視型」です。安全性重視型とは、預貯金70%・投資30%など預貯金の比重を高くする形態です。

安全性を重視しつつも、将来のインフレに備えて緩やかに資産形成を行います。一般的に、子どもの大学入学などまとまった資金が必要となる場面が間近に迫っている場合やすでに年金生活に入っている場合など、万が一にも資産が大きく目減りした場合にリカバリーするのが難しい場合には、安全性重視型を選択することとなります。

預貯金と投資の割合を決める際の考慮要素

預貯金と投資の割合は、どのような点を考慮して決めればよいのでしょうか?ここでは、主な考慮要素を解説します。

  • 資産形成の目的
  • 年齢

資産形成の目的

預貯金と投資の割合を決める際に考慮したい要素の1つ目は、資産形成の目的です。たとえば、資産形成の目的となる「子どもの大学入学」や「住宅の購入」などがおおむね5年以内に迫っている場合は、預貯金の比重を高めて安全性重視型で資産形成をするとよいでしょう。

投資による資産形成は短期的には資産価値が下落したり上昇したりすることを繰り返しつつ、長期的な視点での価値増加を目指すものです。そのため、一時的な下落に耐えられない時期(資産形成の目的である、子どもの大学入学や住宅購入の時期)が間近に迫っているのであれば、その時期は預貯金などの安定資産の比重を高めることをお勧めします。

一方で、資産形成の目的である資金需要が生じる時期までにまだ10年近く余裕があるのであれば、積極運用型で積極的なリターン獲得を目指すとよいでしょう。

年齢

預貯金と投資の割合を決める際に考慮したい要素の2つ目は、年齢です。

20代などの若いうちは今後収入が増加する可能性が高いうえ、「老後」までにもまだ十分な時間があります。リスク許容度が高めであるため、積極運用型での資産形成を目指すとよいでしょう。

その後は年齢が上がるにしたがって徐々に収入から投資に回す割合を減らし、退職が間近に迫る頃には安全性重視型とするのがセオリーです。

ハレノヒハレは「未来すべて、ハレになれ。」をコンセプトに、お客様の理想の未来を叶えるための資産形成や家計の見直しなどのサポートをしています。資産形成についてプロからのアドバイスをご希望の際などには、ハレノヒハレまでお気軽にご相談ください(ご相談したいことがございましたら「お問い合わせ」フォームからご入力をお願いいたします)。

20代から投資による資産形成を始めるメリット

投資による資産形成は、20代から始めるのがお勧めです。では、20代から投資を始めることにはどのようなメリットがあるのでしょうか?ここでは、主なメリットを3つ解説します。

  • 長期の資産形成が可能となる
  • 投資に回せるお金が大きい傾向にある
  • 早いうちからお金の使い方と向き合いやすくなる

長期の資産形成が可能となる

1つ目のメリットは、長期の資産形成が可能となることです。

資産形成の鉄則は、長期にわたって資産を複利で積み上げることです。複利とは、元手となる部分だけではなく投資によって増えた部分にも利息がつくことを指します。

たとえば、100万円に5%の利息が付けば105万円ですが、これを複利で運用すると次のように資産が増えていきます。

年数資産額
2年後110.25万円(=105万円×1.05)
3年後115.7625万円(=110.25万円×1.05)
4年後約121.5506万円(=115.7625万円×1.05)
5年後約127.6281万円(=121.5506万円×1.05)

このように、元手が同じ100万円であったとしても、複利で運用する場合、資産形成にかける時間が長い方が大きな成果が得やすくなります。20代のうちから投資を始めることで資産形成にかけられる時間が長くなるため、より多くのリターンを得やすくなるでしょう。

投資に回せるお金が大きい傾向にある

2つ目のメリットは、投資に回せるお金が大きい傾向にあることです。

20代のうちはまだ収入も多くないことが多い一方で、まだ子どもがいない、もしくは子どもがいても未就学期であることが多く、より多くのお金を投資に回しやすい傾向にあります。お金を貯めやすいこの時期から投資を始めておくことで、将来の住宅購入や子どもの学費への備えとなるでしょう。

早いうちからお金の使い方と向き合いやすくなる

3つ目のメリットは、早いうちからお金との付き合い方と向き合いやすくなることです。

投資について学ぶ機会は多くないため、20代ではよく分からないという方も少なくないでしょう。また、投資についてデイトレーダーのように頻繁に売り買いをするようなイメージや、大きく資産が目減りしてしまうイメージを持っている方もいるようです。

確かに、投資にはリスクがあり一時的に資産が目減りする可能性はあるものの、投資信託などを少しずつ買い増していくような投資スタイルは資産形成をしていく上で1つのオーソドックスな方法です。20代など早いうちから投資を始めることでお金や投資に関する理解が深まり、この先の長い人生に向けてご自分の資産と向き合いやすくなるでしょう。

20代の預貯金と投資の割合に関するよくある質問

最後に、20代の預貯金と投資の割合に関するよくある質問とその回答を紹介します。

20代でも預貯金や投資は必要?

預貯金や投資による資産形成は、20代など早めから始めることをお勧めします。早くから資産形成を始めることで複利の効果が得やすくなり、長期的な資産形成がしやすくなるためです。

なお、収入がまだ少なくお金が十分にない場合であっても、預貯金や投資は少額から積み立てることも可能です。月々数百円や数千円から購入できる投資信託も多いため、まずは可能な範囲で始めてみるとよいでしょう。

20代で投資を始める際に知っておきたい制度は?

20代で投資を始める際に知っておきたい主な制度は、NISAとiDeCoです。いずれも、税制優遇を受けながら資産形成ができるため、これらの制度を活用しつつ資産形成を行うとよいでしょう。

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まとめ

20代での資産形成の現状を統計データをもとに紹介するとともに、20代における預貯金と投資の割合について解説しました。

預貯金と投資の割合は、資産形成の目的や年齢から検討するとよいでしょう。一般的に、20代では投資のリスクが取りやすいため、積極運用型も選択できます。ただし、住宅購入などまとまった資金が必要となる時期が近いのであれば、一時的に安全性重視型やバランス型として資金需要に備えることをお勧めします。

ハレノヒハレは「未来すべて、ハレになれ。」をコンセプトに、お客様の理想の未来を実現する資産形成や家計見直しなどのサポートをしています。20代のうちから効果的な資産形成をしたいとお考えの際などには、ハレノヒハレまでお気軽にご相談ください(ご相談したいことがございましたら「お問い合わせ」フォームからご入力をお願いいたします)。