相続対策は本当に必要なのでしょうか。

「相続対策というと、お金持ちだけが考えるものでは?」そう思われている方も多いかもしれません。

しかし実際には、相続対策は一部の資産家だけの問題ではなく、多くのご家庭に関係するものになっています。

今まで必ずしも身近なものではなかった相続対策は本当に必要なのでしょうか。

また相続対策において保険は役に立つのでしょうか。

今回は、相続対策に保険で備えるメリット・注意点等について解説します。

ハレノヒハレは「未来すべて、ハレになれ。」をコンセプトに、お客様の未来を「ハレ」にするために相続に関するご相談をうけております。相続について「何から始めればいいかわからない」という方は、ハレノヒハレまでお気軽にご相談ください。(ご相談したいことがございましたら「お問い合わせ」フォームからご入力をお願いいたします)

現在の日本における相続対策の必要性

現在の日本では、地価の上昇や税制改正などの影響により

  • 自宅を所有している
  • ある程度の預貯金がある

という一般的なご家庭でも、相続税の対象になるケースが増えています。

また、相続は「いつか来るもの」とわかっていても、実際には突然やってきます。

その結果

  • 相続税の支払いに困ってしまう
  • 家族間でトラブルになる
  • 複雑な手続きに追われてしまう

といった問題が、一度に発生することも少なくありません。

相続対策は単なる「節税」ではなく、将来の家族を守るための準備でもあります。

「まだ先の話だから大丈夫」と考えるのではなく、元気な今だからこそ少しずつ準備を始めていくことが大切です。

相続税はいくらから?基礎控除の考え方

相続税は、亡くなった方の財産を受け継ぐ際に発生する可能性のある税金です。

ただし、すべての方に相続税がかかるわけではありません。

一定額までは「基礎控除」という非課税枠が設けられており、その範囲内であれば相続税は発生しません。

基礎控除の計算式は、以下の通りです。

3,000万円+600万円×法定相続人の数

例えば

  • 配偶者
  • 子ども2人

の合計3人が相続人の場合、

3,000万円+600万円×3人=4,800万円

となります。

つまり、亡くなった方の財産総額が4,800万円を超える場合、相続税の対象になる可能性があります。

ここで多くの方が驚かれるのが、「思ったより基準が低い」という点です。

特に都市部では、自宅と多少の預貯金だけでも、この水準を超えてしまうケースが珍しくありません。

例えば、都内や首都圏では、自宅不動産だけで数千万円の評価額になることも多く、本人としては「普通の家庭」という感覚でも、実際には相続税の対象になる場合があります。

つまり、相続税は決して「特別なお金持ちだけの問題」ではないということを知っておく必要があります。

相続トラブルはなぜ起こる?争族になる原因

相続というと、「税金」の問題をイメージする方が多いかもしれません。

しかし実際には、相続で最も大きな問題になりやすいのは「家族間のトラブル」です。

実際のデータでも、遺産分割でもめるケースの多くは、遺産総額5,000万円以下といわれています。

つまり、「財産が少ないから揉めない」というわけではありません。

では、なぜ相続でトラブルが起きるのでしょうか。

主な原因としては

  • 分け方に納得できない
  • 事前に説明がなかった
  • 長年の感情の積み重ね

などが挙げられます。

例えば、「親の介護を長年してきたのに評価されない」、「同居していた兄弟だけが多く受け取るのは納得できない」といった感情が対立につながるケースは少なくありません。

相続は単なる「お金の分配」ではなく、家族の関係性や感情が表面化する場面でもあります。

そのため、財産の額だけでなく、「どう分けるか」「どう説明するか」が非常に重要になるのです。

相続はいつ起こる?準備ができなくなるリスク

相続対策は、元気なうちにしかできないことが多くあります。

例えば、認知症、突然の病気、事故などによって判断能力が低下すると、遺言書の作成や資産整理が難しくなる場合があります。

特に認知症などで判断能力が低下した場合、銀行口座が実質的に凍結状態となり、家族が自由に資産を動かせなくなる可能性があります。

また、不動産の売却や契約手続きなどもスムーズに進められなくなることがあります。

だからこそ、「まだ早い」ではなく、「今だからできることを少しずつ始める」という考え方が大切です。

早めに対応を始めておくことで解決できることもあります。

相続でよくあるトラブルとは?失敗しやすい3つのポイント

相続でよくあるトラブルとはどんなケースでしょうか。

失敗しやすい3つのポイントについて解説します。

 ①相続税の支払い資金が足りない

相続税は、原則として亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内に、現金で一括納付する必要があります。

ここで問題になるのが、「財産はあるが現金が少ない」というケースです。

例えば、資産の大半が不動産、預貯金が少ないといった場合、納税資金を確保するために、不動産を売却する、金融機関から借入をするといった対応を迫られることがあります。

しかし、不動産はすぐに希望価格で売れるとは限りません。

相続税の支払い期限に間に合わせるために急いで売却した結果、本来より安い価格で手放さなければならないケースもあります。

そのため、相続対策では「財産の額」だけでなく、「すぐ使える現金をどう確保するか」も重要なポイントになります。

②遺産分割でもめる

相続で特にトラブルになりやすいのが、不動産の扱いです。

不動産には、現金のように均等に分けにくい、評価額がわかりにくいという特徴があります。

例えば、実家を誰が相続するのかによって、「売却して現金化するべき」「そのまま住み続けたい」

など、意見が対立することがあります。

その結果、「とりあえず共有名義にしておこう」となるケースもありますが、共有名義は将来的にさらに問題を複雑化させる可能性があります。

共有者が増えるほど、売却の同意が取れない、管理方針が決まらないといった問題が起きやすくなるため注意が必要です。

③手続きが複雑で負担が大きい

相続が発生すると、さまざまな手続きが必要になります。

具体的には、戸籍の収集、銀行口座の解約や名義変更、不動産の相続登記など、多くの作業を進めなければなりません。

しかも、これらは大切な家族を亡くした直後の精神的につらい時期に行うことになります。

「何から始めればいいかわからない」「平日は仕事で動けない」という声も多く聞かれます。

そのため、事前に財産を整理しておくだけでも、家族の負担を大きく減らすことにつながります。

相続対策の基本|分ける・減らす・残すの3つ

相続対策は、大きく分けると

  • 分ける
  • 減らす
  • 残す

という3つの視点で考えることができます。

①分ける(争族対策)

相続対策の中でも、最も重要なのが「どう分けるか」です。

そのために有効なのが遺言書です。

遺言書を作成しておくことで、誰に、何を、どれだけ渡すのかを明確にできます。

ここで大切なのは、「公平」よりも「納得」です。

必ずしも全員を均等にすることだけが正解ではありません。

例えば

  • 長年介護をしていた子に多めに配分する
  • 事業を継ぐ子に会社資産を集中させる
  • 生前贈与を受けている子との調整を行う

など、理由が明確であれば、均等でなくても納得されやすくなります。

重要なのは、「なぜこの分け方なのか」を家族が理解できるようにしておくことです。

②減らす(相続税対策)

相続税対策としては、生前贈与、各種特例の活用などがあります。

例えば、生前贈与では年間110万円まで非課税で財産を移転できる制度があります。

ただし、近年の税制改正により、相続開始前の一定期間の贈与は相続財産に加算されるケースもあるため、注意が必要です。

また、節税だけを優先してしまうと、老後資金が不足する、家族間のバランスが崩れるといった問題につながる可能性もあります。

そのため、「税金を減らすこと」だけではなく、家族全体の状況を見ながらバランスよく進めることが大切です。

なお、近年は生前贈与に関する税制改正も行われているため、実際に進める際には専門家への確認が重要です。

③残す(納税資金対策)

相続税は現金で支払う必要があるため、納税資金をどう準備するかも重要です。

そのため、すぐに使える現金、換金しやすい資産を準備しておくことが大切になります。

相続では、「財産があること」と「すぐ使えること」は別問題です。

そのため、事前に流動性を意識した資産設計を考えておく必要があります。

実は見落としがち|相続は「2回目」でトラブルが増える

相続は、一度だけで終わるものではありません。

例えば

父が亡くなり、母が財産を相続

→ 数年後に母が亡くなる

というように、「2回目の相続」が発生します。

そして実は、この2回目の相続の方がトラブルになりやすいといわれています。

理由としては、相続人が増える、関係性が薄くなる、話し合いが難しくなるなどがあるためです。

兄弟同士なら話し合えたとしても甥姪が関わることで話がまとまりにくくなるケースもあります。

そのため、最初の相続の段階で、将来を見据えた整理をしておくことが非常に重要です。

遺言書があっても安心ではない?注意すべきポイント

「遺言書を作っておけば安心」と思われがちですが、実際には遺言書があるだけでは十分とはいえないケースもあります。

例えば、内容に納得感がない、理由が書かれていない、遺留分への配慮がないといった場合には、相続人同士の対立につながる可能性があります。

そのため、分け方、理由、家族への配慮をセットで考えることが重要です。

また、実際には、遺言書が残されていたにもかかわらず、法的要件を満たしていなかったため無効となり、長期間にわたって親族間トラブルが続いたケースもあります。

遺言書は「作ること」が目的ではなく、正しく機能する形で準備することが大切です。

そのため、専門家に確認しながら進めることも非常に重要になります。

生命保険を活用した相続対策

生命保険は、相続対策において非常に有効な手段のひとつです。

特に

  • 分ける
  • 減らす
  • 残す

という3つの観点の中でも、「残す(納税資金対策)」に強みがあります。

現金で受け取れる

生命保険は、亡くなった後に現金で受け取ることができるため、納税資金や生活費の準備として役立ちます。

不動産のように売却を待つ必要がなく、比較的早く受け取れる点も大きな特徴です。

分け方を明確にできる

生命保険は受取人を指定できるため、

「誰に渡したいか」

を明確にできます。

これにより、相続時のトラブル防止につながるケースもあります。

非課税枠がある

生命保険には、

500万円×法定相続人の数

という非課税枠があります。

例えば、法定相続人が3人いる場合、1,500万円まで相続税の対象外になります。

この制度を上手に活用することで、税負担を軽減できる可能性があります。

よくある質問|相続対策は本当に必要ですか?

結論として、多くの方に必要です。

特に、不動産を所有している、現金が少ない、家族構成が複雑といった場合には、相続時にトラブルが起きやすくなる可能性があります。

そのため、「まだ早い」と考えるのではなく、元気なうちから少しずつ準備を始めることが大切です。

よくある質問|相続対策はいつから始めるべきですか

相続対策は、早ければ早いほど選択肢が広がります。

例えば、生前贈与を時間をかけて行える、家族と落ち着いて話し合える、資産整理を計画的に進められるなど、多くのメリットがあります。

逆に、体調や判断能力に問題が出てからでは、できることが限られてしまいます。

そのため、相続対策は「いつかやる」ではなく、「今から少しずつ始める」という考え方が重要です。

よくある質問|遺言書は自分で作れますか?

遺言書は自分で作成することも可能です。

代表的なものとして「自筆証書遺言」があり、本人が全文を手書きして作成します。

ただし、遺言書には法律上のルールがあり、日付がない、署名や押印がない、内容が曖昧などの場合、無効になる可能性があります。

また、内容によっては、相続人同士でトラブルになる、遺留分の問題が発生するといったケースもあります。

そのため、財産が多い、不動産がある、家族構成が複雑といった場合には、税理士・司法書士・弁護士などの専門家に相談しながら進めると安心です。

最近では、法務局で保管できる「自筆証書遺言書保管制度」も利用されています。

まとめ|相続対策は家族を守るための準備

相続対策は、単なる節税ではありません。

本当の目的は、残された家族が困らないように準備しておくことです。

  • 相続税の負担
  • 家族間のトラブル
  • 納税資金不足
  • 複雑な手続き

こうした問題は、事前に準備することで大きく防げる可能性があります。

まずは

  • 自分の財産を整理する
  • 家族と話してみる

この小さな一歩から始めてみてください。

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