65歳からもらえるお金一覧|老後のお金が不足する場合の対策を解説
お金が受け取れる制度の中には、自ら手続きをすべきものも少なくありません。制度を知らず必要な手続きをしなければ、もらえるはずのお金を受給しそびれる可能性があります。
では、65歳からもらえるお金にはどのようなものがあるのでしょうか?また、老後のお金が不足する場合、どのような対策をすればよいのでしょうか?今回は、65歳からもらえるお金や老後のお金が不足する場合の対策などについて、お金のプロがくわしく解説します。
ハレノヒハレは「未来すべて、ハレになれ。」をコンセプトに、お客様の理想の未来につながる資産形成や家計見直しなどのサポートをしています。老後資金に不安がある際や、65歳からもらえるお金について知りたい際は、ハレノヒハレまでお気軽にご相談ください(ご相談したいことがございましたら「お問い合わせ」フォームからご入力をお願いいたします)。
▼この記事のポイント
- 65歳からもらえる可能性がある主なお金には、老齢基礎年金・老齢厚生年金、加給年金、老齢年金生活者支援給付金、高年齢求職者給付金がある
- 所定の手続きをしなければ受け取れないお金が多いため、手続きを忘れないよう注意する
- 老後のお金が不足しそうな場合には、老後の収入を増やす対策や老後資産を増やす対策、生活費を見直す対策などを検討する
65歳からもらえるお金1:老齢基礎年金・老齢厚生年金
65歳からもらえる可能性があるお金の1つ目は、老齢基礎年金・老齢厚生年金です。これについて、概要や要件などを解説します。
概要
老齢基礎年金とは、国民年金や厚生年金保険などに加入して保険料を納めた方が受け取れる公的年金です。一方で、老齢厚生年金は、事業所に勤めて厚生年金保険に加入していた方が受け取れる年金です。
整理すると、それぞれ次のとおりです。
| 種類 | 対象者 | 受給額を左右する要素 |
|---|---|---|
| 老齢基礎年金 | 国民年金や厚生年金保険などに加入して保険料を納めた方 | 加入期間 |
| 老齢厚生年金 | 事業所に勤めて厚生年金保険に加入していた方 | 給与・賞与の額、加入期間 |
参照元:「老齢基礎年金」と「老齢厚生年金」の違いは何ですか。(日本年金機構)
要件
老齢基礎年金と老齢厚生年金の受給要件は、それぞれ次のとおりです。
| 種類 | 要件 |
|---|---|
| 老齢基礎年金 | 「受給資格期間」が10年以上あること |
| 老齢厚生年金 | 次の2つを満たすこと 1. 老齢基礎年金を受け取れること 2. 厚生年金の加入期間があること |
なお、受給資格期間とは、「保険料納付済期間」と「所定の手続きを踏んで保険料を免除された期間」などを合算した期間を指します。
前提として、日本に居住する20歳から60歳の人には国民年金への加入義務があります。そのため、本来であれば65歳以上のすべての人が少なくとも老齢基礎年金(厚生年金への加入期間があれば、これと併せて老齢厚生年金)を受給できるはずです。
しかし、なかには加入義務があるにもかかわらず、所定の年金保険料を滞納している人も存在します。保険料を納めていないにもかかわらず年金が支給される事態は不合理であることから、受給資格期間が10年以上あることが受給要件とされています。
参照元:老齢年金(日本年金機構)
もらうための手続き
老齢基礎年金や老齢厚生年金を受け取るには、次のいずれかの方法で手続きをする必要があります。
- 紙の「老齢年金請求書」を、窓口または郵送で年金事務所へ提出する
- 電子申請をする
紙の「老齢年金請求書」は、受給開始年齢に到達する3か月前を目安に日本年金機構から送付されます。65歳からの老齢年金の受給を希望する場合には、請求書が届いたら早めに手続きをしておきましょう。
もらう際の注意点
老齢年金をもらう際は、「本当に65歳からもらうのか、それとも繰り下げ受給をするのか」を検討するとよいでしょう。繰り下げ受給とは、老齢年金の受給開始年齢を「遅らせる」ことです。
年金を繰り下げ受給する場合、65歳以降も年金が受け取れない期間が生じます。その反面、受給開始以後、1か月あたりに受給できる年金が増額されます。増額される割合は1か月あたり0.7%であり、68歳まで繰り下げた場合の増額率は25.2%、70歳まで繰り下げた場合の増額率は42.0%です。
繰り下げによる増額は一生涯続きます。そのため、1か月あたりに受け取れる年金額を増やしたい場合には、受給手続きをする前に、繰り下げ受給するかどうかを慎重に検討するとよいでしょう。
参照元:年金の繰下げ受給(日本年金機構)
65歳からもらえるお金2:加給年金
65歳からもらえる可能性のあるお金の2つ目は、加給年金です。加給年金について、概要やもらうための要件などを解説します。
概要
加給年金とは、65歳到達時点でその方に生計を維持されている配偶者または子がいるときに、老齢年金に加算して支給される年金です。
加給年金の額は、それぞれ次のとおりです。
| 対象者 | 受給権者の生年月日区分 | 加給年金額 |
|---|---|---|
| 配偶者 | 昭和9年4月2日から昭和15年4月1日 | 279,800円 |
| 昭和15年4月2日から昭和16年4月1日 | 315,700円 | |
| 昭和16年4月2日から昭和17年4月1日 | 351,800円 | |
| 昭和17年4月2日から昭和18年4月1日 | 387,700円 | |
| 昭和18年4月2日以後 | 423,700円 | |
| 1人目・2人目の子 | 各243,800円 | |
| 3人目以降の子 | 各81,300円 | |
要件
加給年金をもらうためには、原則として、次の要件をすべて満たす必要があります。
- 厚生年金保険の被保険者期間が20年以上あること
- 65歳到達時点で、生計を維持している配偶者または子がいること
ここでいう「子」とは、次のいずれかに該当する人です。
- 18歳到達年度の末日までの間の子
- 1級・2級の障害の状態にある20歳未満の子
また、配偶者は65歳未満である人に限られます。ただし、配偶者が大正15年4月1日以前に出生している場合は、年齢制限はありません。
また、配偶者についての加給年金は、次の期間は停止されます。
- 配偶者が老齢厚生年金を受け取る権利があるとき(被保険者期間が20年以上であるなど、一定の場合に限る)
- 配偶者が退職共済年金(組合員期間20年以上)を受け取る権利があるとき
- 配偶者が障害年金を受けられる間
要件がやや複雑であるため、加給年金の受給対象となるかどうかに迷ったら、年金事務所などに相談するとよいでしょう。
もらうための手続き
加給年金の請求は、原則として、老齢基礎年金や老齢厚生年金を請求する際に提出する「年金請求書」に所定の事項を記載することで行います。
新たに要件を満たすようになったなどの理由で後から請求する場合には、「老齢厚生年金・退職共済年金 加給年金額加算開始事由該当届」を年金事務所に提出して請求しましょう。
65歳からもらえるお金3:老齢年金生活者支援給付金
65歳からもらえるお金の3つ目として紹介するのは、老齢年金生活者支援給付金です。これについて、概要や要件などを解説します。
概要
老齢年金生活者支援給付金とは、公的年金等の収入金額やその他の所得が一定基準額以下の方を対象に、生活の支援を図ることを目的として支給される給付金です。消費税率引き上げ分を財源として、年金に上乗せして支給されます。
要件
老齢年金生活者支援給付金は、次の要件をすべて満たす場合に支給されます。
- 65歳以上の老齢基礎年金の受給者であること
- 同一世帯の全員が市町村民税非課税であること
- 前年の「公的年金等の収入金額(障害年金・遺族年金等の非課税収入を除く)」と「その他の所得」との合計額が、それぞれ次の金額以下であること
○昭和31年4月2日以後に出生の場合:809,000円
○昭和31年4月1日以前に出生の場合:806,700円
※上記は2026年度(令和8年度)の所得基準額です。所得基準額は年度ごとに改定される場合があります。
もらうための手続き
老齢年金生活者支援給付金は、老齢年金と同時に受給を開始することが一般的です。この場合は、老齢年金を請求する「年金請求書」とともに、必要事項を記入した「年金生活者支援給付金請求書」を年金事務所に提出して手続きをします。
また、65歳になる以前から特別支給の老齢厚生年金や繰上げ受給した老齢基礎年金を受け取っている場合には、65歳の誕生月に合わせて「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」などが送付されます。この場合には、この請求書を用いて受給の手続きを行います。
65歳からもらえるお金4:高年齢求職者給付金
65歳からもらえるお金の4つ目は、「高年齢求職者給付金」です。これについて、概要や要件などを解説します。
参照元:離職されたみなさまへ <高年齢求職者給付金のご案内>(厚生労働省)
概要
高年齢求職者給付金とは、高年齢被保険者であった方が失業した場合に支給される給付金です。65歳以上の高年齢被保険者が離職して失業の状態になったときは、この給付金が受け取れる可能性があります。
要件
高年齢求職者給付金は、次の要件をいずれも満たす場合に受給できます。
- 離職の日以前1年間に、被保険者期間が通算して6か月以上あること
- 失業の状態にあること
なお、「失業の状態にある」とは、離職して「就職したいという積極的な意思といつでも就職できる能力(健康状態・家庭環境など)があり、積極的に求職活動を行っているにもかかわらず、就職できない状態」をいうとされています。離職後、再就職する意思がない場合や独立開業する場合などには、支給対象となりません。
もらうための手続き
高年齢求職者給付金を受け取るには、住所地を管轄するハローワークへ出向き、求職申し込みなどの手続きをする必要があります。
なお、ハローワークに離職票を提出して求職の申し込みを行った後、原則として7日間の待期期間があります。また、正当な理由のない自己都合退職などの場合には、この待期期間に加えて給付制限が設けられる場合があります。
65歳以降のお金に不安がある場合の対策
65歳以降のお金に不安がある場合の対策としては、次のものなどが挙げられます。
- 老後の収入を増やす対策をする
- 公的年金を増やす対策をする
- 老後資産を増やす
- 生活費を見直す
- プロに相談する
老後の収入を増やす対策をする
老後のお金に不安がある場合には、次の方法で老後の収入を増やす対策が検討できます。
- 働いて収入を得る期間を延ばす
- iDeCoに加入する
- 個人年金保険に加入する
働いて収入を得る期間を延ばす
老後の収入を増やすためには、働いて収入を得る期間を延ばすことが検討できます。
現在の勤務先で継続雇用を受ける方法のほか、別の会社に再就職する方法、パートなどで収入を得る方法などが挙げられます。
iDeCoに加入する
老後の収入を増やすため、iDeCoに加入することが検討できます。iDeCoとは、自分が拠出した掛金を自分で運用し、老後へ向けた資産形成をする年金制度です。掛金の拠出は原則として65歳になるまで可能であるため、60歳を過ぎてからでも拠出できる可能性があります。
※iDeCoの加入可能年齢は、2026年12月1日から引き上げが予定されています。
iDeCoでは掛金の全額が所得控除の対象となるのみならず、運用益にかかる税金が非課税となります。そのため、税金で資産が目減りする事態を避けられ、老後へ向けた効率的な資産形成が可能となります。
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個人年金保険に加入する
個人年金保険とは、自分で積み立てて自分で運用する私的年金です。iDeCoに加入してもなお老後の資金に不安がある場合には、個人年金保険への加入を検討するとよいでしょう。
個人年金保険の内容は、保険商品や契約内容などによって異なるものの、あらかじめ保険料を払い込み、「65歳」など契約で定めた一定年齢に達した時点から年金が受け取れるものが一般的です。年金が受け取れる期間は、「5年」、「10年」などの定期である商品が多いでしょう。
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公的年金を増やす対策をする
老後のお金に不安がある場合には、公的年金を増やす対策も検討できます。具体的には、追納と繰り下げ受給が挙げられます。
追納を検討する
年金の支払いを免除された期間がある場合、この期間分の年金保険料を納めることで、受け取れる年金額を増やせる可能性があります。
追納には期限があるため、ねんきん定期便やねんきんネットなどから追納できる保険料がないかどうか確認するとよいでしょう。
繰り下げ受給を検討する
先ほど解説したように、繰り下げ受給をすることで、受け取れる年金額を生涯にわたって増やすことが可能となります。そのため、老後のお金に不安がある場合には繰り下げ受給を検討するとよいでしょう。
老後資産を増やす
老後のお金に不安があり、まだ老後を迎えるまでに時間がある場合には、資産形成をして老後資産を増やす対策が検討できます。
老後へ向けた資産形成の方法としては、定期預金などが挙げられます。しかし、インフレリスク(物価が継続的に上昇することで、ご自分の保有資産の価値が相対的に目減りするリスク)に備えるには、投資信託の購入なども併用するとよいでしょう。
投資信託は物価に連動しやすいため、インフレリスクへの備えともなります。ただし、運用成果によっては資産が目減りするリスクもあるため、リスクも十分に把握したうえで投資先を検討してください。
資産形成をする際は、NISAなどの制度を活用するとよいでしょう。NISAとは、投資信託や株式などの運用益にかかる20.315%の税金が非課税となる制度です。資産が税金で目減りする事態を避けられるため、より効率的な資産形成が可能となります。
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生活費を見直す
老後のお金に不安がある場合には、生活費の見直しも検討すべきでしょう。具体的に見直したい項目を、4つ紹介します。
不要なサブスクを解約する
定期的に課金が発生するサービス(サブスク、スポーツジム、定期購入など)を洗い出し、利用頻度の低いものを解約することをお勧めします。1か月あたりの金額や1つあたりの金額はさほど大きくなかったとしても、複数のサービスが積み重なったり長年契約し続けたりすれば、総額が大きくなる可能性があるためです。
自動車を手放す
自動車には、本体価格のほかにも保険料や駐車場代、車検代、ガソリン代などの維持費もかかります。そのため、老後のお金を節約したいのであれば、手放して公共交通機関やカーシェアなどを利用することも検討するとよいでしょう。
また、地域の状況などにより自動車を手放すことが難しい場合には、比較的維持費の安いコンパクトカーや軽自動車への乗り換えなども選択肢に入ります。
保険を見直す
ずいぶん前に加入した保険が、そのままとなっている場合もあると思います。その場合には、保険を見直すとよいでしょう。保険を見直すことで保障の過不足を解消でき、毎月支払う保険料を抑えられる可能性もあります。
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格安スマホに乗り換える
生活費を削減するためには、格安スマホへの乗り換えも検討するとよいでしょう。
格安スマホに乗り換えることで1か月あたり仮に3,000円削減できれば、年間にすると36,000円になります。仮に、夫婦2人分となれば1年あたりの削減額は72,000円ともなり、決して少なくない額の削減が可能となるでしょう。
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プロに相談する
老後のお金に不安がある場合には、プロへの相談がお勧めです。プロに相談することで、ご自分が思い描く「老後」に必要となる金額や、理想の老後を実現するための資産形成の手段などについてのアドバイスが受けられるでしょう。
ハレノヒハレは「未来すべて、ハレになれ。」をコンセプトに、お客様の理想の未来につながる資産形成や家計の見直し、保険の見直しなどのサポートをしています。老後資金に不安がある際は、ハレノヒハレまでお気軽にご相談ください(ご相談したいことがございましたら「お問い合わせ」フォームからご入力をお願いいたします)。
65歳からもらえるお金に関するよくある質問
最後に、65歳からもらえるお金に関するよくある質問とその回答を紹介します。
年金を繰り下げ受給すると年金額はどの程度増える?
年金を繰り下げ受給すると、年金額は1か月につき0.7%増加します。仮に1年間繰り下げると8.4%、5年間繰り下げると42.0%増える計算です。
高年齢求職者給付金は働く予定がなくてももらえる?
働く予定がなければ、高年齢求職者給付金は受給できません。
高年齢求職者給付金は、「就職したいという積極的な意思といつでも就職できる能力があり、積極的に求職活動を行っているにもかかわらず、就職できない状態」にある方を対象に支給されるものであるためです。
もらえるお金を見落とさないポイントは?
もらえるお金を見落とさないポイントは、自治体の制度を知ることと、プロに相談することです。
自治体によっては独自の給付制度を設けている可能性があるため、市区町村役場のホームページを見たり市区町村の窓口で相談したりすることで、受給できる制度を見落としづらくなるでしょう。
また、ファイナンシャルプランナーなどのプロに相談して、ご自分の状況に合った給付金などを案内してもらう方法もあります。
まとめ
65歳からもらえるお金について解説しました。
65歳からもらえる可能性があるお金には、老齢基礎年金・老齢厚生年金や加給年金、老齢年金生活者支援給付金、高年齢求職者給付金などがあります。それぞれに要件があるほか、請求しないと受け取れないため、受け取れるお金の請求を忘れないように注意しましょう。
老後のお金に不安がある場合や65歳からご自分がもらえるお金について知りたい際は、プロへの相談をお勧めします。
ハレノヒハレは「未来すべて、ハレになれ。」をコンセプトに、お客様の理想の未来につながる資産形成や家計診断などのサポートを提供しています。老後にもらえるお金が知りたい際や、老後へ向けて資産形成をご検討の際などには、ハレノヒハレまでお気軽にご相談ください(ご相談したいことがございましたら「お問い合わせ」フォームからご入力をお願いいたします)。
