60歳だと老後資金はいくら必要?計算方法と注意点、ポイントをわかりやすく解説
平均寿命は男性で81歳、女性で87歳を超えており、退職後の人生が長くなる可能性があります。健康で長く生きられるのは喜ばしいことである反面、老後資金に不安を感じる方も少なくないでしょう。
では、老後資金はどの程度必要なのでしょうか?また、60歳の方がご自分にとって必要となる老後資金や現状での不足額を確認したい場合、どのような流れで行えばよいのでしょうか?
今回は、老後の生活費に関する統計データを紹介するとともに、自分にとって必要な老後資金を確認する流れや老後資金が不足する場合の対処法などについてくわしく解説します。
ハレノヒハレは「未来すべて、ハレになれ。」をコンセプトに、お客様の理想の未来を叶える資産形成や家計の見直しなどのサポートをしています。60歳となり老後資金に不安を感じている方は、ハレノヒハレまでお気軽にご相談ください(ご相談したいことがございましたら「お問い合わせ」フォームからご入力をお願いいたします)。
▼この記事のポイント
- 65歳以上の無職世帯の1か月の生活費の平均は、単身世帯で161,435円、夫婦2人世帯で296,829円
- 65歳以上の無職世帯では、単身世帯と夫婦2人世帯がともに毎月の生活費で赤字となる傾向にある
- 老後資金に備えるにはまず必要な老後資金を確認したうえで、これを現在の金融資産の額と比較する
- 老後資金が足りない場合には、プロに相談するのがお勧め
老後資金はいくら必要?
総務省が公表している「家計調査報告 家計収支編 2025年(令和7年)平均結果の概要」によると、65歳以上の無職世帯の1か月生活費の平均は単身世帯で161,435円、夫婦2人世帯で296,829円でした。はじめに、この調査結果の概要を解説します。
1人暮らし世帯の場合
65歳以上の単身無職世帯の1か月あたりの消費支出の平均値は、148,445円でした。ほかに、12,990円の非消費支出(社会保険料など)があり、これらを合計すると161,435円です。
項目別の支出額は、次のとおりです。
| 項目 | 月平均額(単位:円) |
|---|---|
| 食料 | 42,545 |
| 住居 | 11,416 |
| 光熱・水道 | 15,565 |
| 家具・家事用品 | 6,069 |
| 被服及び履物 | 3,049 |
| 保健医療 | 8,388 |
| 交通・通信 | 13,601 |
| 教育 | 0 |
| 教養娯楽 | 16,132 |
| その他の消費支出 | 31,681 |
| 非消費支出(直接税・社会保険料) | 12,990 |
| 合計 | 161,435 |
2人暮らし世帯の場合
65歳以上の夫婦のみの無職世帯の1か月あたりの消費支出の平均値は、263,979円でした。ほかに、32,850円の非消費支出(社会保険料など)があり、これらを合計すると296,829円となります。
項目別の支出額は、次のとおりです。
| 項目 | 月平均額(単位:円) |
|---|---|
| 食料 | 78,964 |
| 住居 | 17,739 |
| 光熱・水道 | 23,540 |
| 家具・家事用品 | 11,237 |
| 被服及び履物 | 5,354 |
| 保健医療 | 17,941 |
| 交通・通信 | 31,325 |
| 教育 | 0 |
| 教養娯楽 | 26,538 |
| その他の消費支出 | 51,341 |
| 非消費支出(直接税・社会保険料) | 32,850 |
| 合計 | 296,829 |
60代の収入や貯蓄額はどれくらい?
ここからは、総務省の家計調査をもとに、60代以降の「毎月の収入と支出のバランス」と「これまでに蓄えた貯蓄額」の2つに分けて、平均的な姿を紹介します。
参照元:家計調査報告 家計収支編 2025年(令和7年)平均結果の概要(総務省)
収入
65歳以上の無職世帯について、毎月の収入と支出を整理すると次のとおりです。収入の大半は、公的年金などの社会保障給付が占めています。
| 項目 | 単身世帯 | 夫婦のみ世帯 |
|---|---|---|
| 毎月の収入 | 131,456円 | 254,395円 |
| うち社会保障給付 | 120,212円(91.4%) | 228,614円(89.9%) |
| 毎月の支出 | 161,435円 | 296,829円 |
| 毎月の過不足 | ▲29,979円 | ▲42,434円 |
いずれの世帯も毎月の収支は赤字であり、その不足分は貯蓄を取り崩して補っているのが実情です。
貯蓄額
次に、取り崩しの元手となる貯蓄額です。世帯主の年齢別の平均貯蓄額(2人以上世帯)は、次のとおりです。
| 世帯主の年齢 | 平均貯蓄額(2人以上世帯) |
|---|---|
| 60~69歳 | 2,843万円 |
ただし、これらは「平均値」であり、実態を見るうえでは次の点に注意が必要です。
- 平均値は、一部の貯蓄が多い世帯に引き上げられやすい傾向があります。より実態に近い「中央値」(世帯主65歳以上・2人以上・貯蓄保有世帯)は1,777万円です。
- 世帯主が65歳以上の2人以上世帯のうち、貯蓄が100万円未満の世帯が7.7%、300万円未満の世帯が14.9%を占めており、蓄えの少ない世帯も一定数存在します。
【簡易版】60歳の方が自分に必要な老後資金と不足額を確認する流れ
先ほど紹介した収入や支出などの額は平均値であり、これがすべての人にそのまま当てはまるわけではありません。
たとえば、「持ち家の一軒家で家庭菜園を行っており、近所の人との散歩が趣味。子ども夫婦と同居しており、最期まで自宅で暮らしたい」という方と「都心の賃貸マンションで暮らしており、老後も年に1回の海外旅行は欠かせない。海外旅行が難しくなったら、高級老人ホームで余生を送りたい」という方の生活費を比較することに、さほど意味はないでしょう。
これは、「どちらがよい」ということではありません。ご自分の理想の老後を送るためには、平均値や一般論を気にかけるよりも、ご自分の理想とする生活をベースに試算する方が実態に近づきやすいということです。ここでは、60歳の方が自分に必要な老後資金と不足額を確認する流れを紹介します。
- 1年あたりの老後資金を算定する
- 老後の収入を確認する
- 1年あたりの老後資金の過不足額を算定する
- 老後資金が必要となる年数を確認する
- 必要となる老後資金を確認する
- 現在の金融資産額と将来得られる資金(退職金など)を確認する
- 老後資金の不足額を確認する
なお、ここで紹介するのはご自分で簡易的に試算する方法です。より詳細な試算をしたい場合には、ファイナンシャルプランナーなどのプロに相談するとよいでしょう。
1年あたりの老後資金を算定する
はじめに、老後に必要となる1年あたりの生活費を算定します。これは平均値を基礎とするのではなく、今ご自分やご家族の生活に実際にかかっている金額をベースにするとよいでしょう。
現在60歳前後なのであれば、現在の生活費と老後の生活費との間に大きな違いが生じないことも多いためです。
そのうえで、間もなく成人する子どもの学費など「老後にはかからなくなる費用」を減算し、保健医療費など「老後にかかることになりそうな費用」を加算します。
老後の収入を確認する
続いて、老後の収入を確認しましょう。
老後の収入の大半を、公的年金が占める方は少なくありません。そのため、毎年誕生月に日本年金機構から送付される「ねんきん定期便」やインターネット上から年金記録などが確認できる「ねんきんネット」などを参照し、将来受け取れる年金額を確認します。
すでに60歳であればこれまでの納付記録なども出そろっており、将来受け取れる年金がある程度正確に把握できることでしょう。
家賃収入など、年金のほかにも定期的な収益が得られる予定があれば加味します。
1年あたりの老後資金の過不足額を算定する
算定した「1年あたりの老後の収入」から、「1年あたりの老後の生活費」を控除して、1年あたりの過不足額を算定します。
老後の収入が老後に必要な生活費を大きく上回っているのであれば、さほど問題ないでしょう。ただし、インフレによって現在と同等の金額では理想の生活が送れなくなるリスクがあるため、資金の一部を投資信託で運用するなどインフレリスクに耐え得る対策をすることをお勧めします。
一方で、老後の収入が老後に必要となる生活費を下回っている場合や収支が同等となりそうな場合には、不足額を預貯金で賄っていくための対策が必要となります。この場合は、次のステップに進みましょう。
老後資金が必要となる年数を確認する
続いて、老後資金が「何年分」必要になるかを見積もります。次の3つのステップで考えると整理しやすくなります。
- ①老後のスタート地点を決める
- ②スタート地点の平均余命を確認する
- ③必要となる年数を仮定する
①老後のスタート地点を決める
いつからを「老後」とするかは人によって異なりますが、定年退職など収入構造が大きく変わる時点を区切りにするとわかりやすいでしょう。たとえば、65歳で定年退職する予定であれば、65歳を老後のスタート地点と考えます。
②スタート地点の平均余命を確認する
次に、その年齢の「平均余命」を確認します。平均余命とは、「ある年齢の人が、その後何年生きられるか」の期待値です。厚生労働省「令和6(2024)年簡易生命表」によると、平均余命は次のとおりです。
| 年齢 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| 60歳時点 | 23.63年 | 28.92年 |
| 65歳時点 | 19.47年 | 24.38年 |
③必要となる年数を仮定する
この平均余命を参考に、老後資金が必要となる年数を仮定します。想定より長生きして資金が後半で不足する事態を避けるため、平均余命よりやや長めに見積もっておくことをお勧めします。
必要となる老後資金を確認する
老後資金の1年あたりの過不足額に老後資金が必要となる年数を掛け算し、貯めておくべき老後資金の額を算出します。たとえば、1年あたりの不足額が50万円、これを65歳からの25年分用意しようとすれば、1,250万円(=50万円×25年)を預貯金などで用意する必要があるということです。
なお、資金を運用すれば利息が付くため、実際には1,250万円よりも少ない額で済むことが多いでしょう。ただし、これを加味すると計算がやや複雑となるうえ運用利率を正確に把握するのは難しいため、簡易計算の時点では加味しなくても構いません。
より正確に算定したい場合には、プロへの相談をお勧めします。
現在の金融資産額と将来得られる資金(退職金など)を確認する
必要となる老後資金を確認したら、これを現在の金融資産の額と比較します。また、数年後に退職金を受け取れるなどまとまった資金が得られる予定があるのであれば、加味しましょう。
なお、ご自分の資産の額を確認したら、この機会にこれをExcelなどで一覧にまとめておくことをお勧めします。一覧にしておくことで、ご自分の資産の増減を把握しやすくなるためです。
老後資金の不足額を確認する
最後に、ご自分にとって必要な老後資金とご自分の金融資産額を比較して、老後資金の不足額を確認します。
たとえば、老後資金として1,250万円が必要である一方で、現在の金融資産と退職金の合計が1,000万円である場合は、あと250万円を目標として老後資金を貯めることとなります。
老後資金が足りない場合の対処法
老後資金が不足しそうな場合には、老後の収入を増やすことや老後の支出を減らすこと、資産を増やすことなどが検討できます。それぞれの対処法について、具体的に解説します。
- 収入を増やす方法を検討する
- 支出を減らす方法を検討する
- 資産を増やす方法を検討する
- プロに相談する
収入を増やす方法を検討する
老後資金が不足しそうな場合、老後の収入を増やす対策が検討できます。老後の収入が増えれば1年あたりの収支が改善され、用意すべき老後資金も少なくなりやすいためです。
老後の収入を増やす主な方法には、次の6つが挙げられます。
- 定年後も働いて収入を得る
- 定年後の独立開業を検討する
- 配偶者に収入を得てもらう
- 年金の繰下げ受給を検討する
- iDeCoに加入する
- 個人年金保険に加入する
定年後も働いて収入を得る
老後であっても働いて収入を得ることで、老後の収支改善につながります。現在の勤務先で再雇用を受けるほか、他社への再就職も選択肢となるでしょう。
定年後の独立開業を検討する
定年後に収入を得る方法は、雇用されることだけではありません。これまで培ったスキルを活かし、独立開業することも1つの方法です。
ただし、飲食業など初期投資が多くなりやすい事業では老後資金を失うリスクもあるため、慎重な判断が必要です。
配偶者に収入を得てもらう
老後にご自分が働いてもなお収支が改善しない場合、配偶者に働いてもらうことも検討するとよいでしょう。週に2~3日程度のパートであっても、定期的な収入が増えることで、老後の資金不足の解消につながる可能性があります。
年金の繰下げ受給を検討する
老後の資金が不足しそうな場合、公的年金の繰下げ受給が検討できます。
公的年金は通常は65歳から支給が開始されますが、支給開始年齢を70歳や75歳など「後ろ倒し」とすることで、1回あたりに支給される公的年金の額を増やすことが可能となります。
なお、この場合には、公的年金の受給が開始されるまでの期間の資金を確保しなければなりません。預貯金で用意するほか、働いて収入を得たり、次で紹介するiDeCoや個人年金保険に加入して用意したりする方法が検討できます。
iDeCoに加入する
iDeCoとは、自分が拠出した掛金を自分で運用し、資産を形成する年金制度です。一定の要件を満たすことで、65歳になるまで掛金を拠出できます。
老後資金に不安がある場合は、iDeCo(個人型確定拠出年金)に加入して将来受け取れる年金額を増やすよう対策をするとよいでしょう。
運用益が非課税となるほか、年金として受け取る場合は「公的年金等控除」、一時金として受け取る場合は「退職所得控除」の対象となるため、より効率的な資産形成が可能となります。
個人年金保険に加入する
個人年金保険とは、老後の資金不足に備えて個人が任意で加入する私的年金です。老後資金に不安がある場合は、個人年金保険への加入も有力な選択肢となります。
具体的な内容は保険商品によって異なりますが、あらかじめ掛金を支払い、一定の年齢(65歳、70歳など)から5年や10年などの一定期間にわたって保険金が支払われるものが一般的です。
60歳を超えていても加入できる商品もあるため、ご希望の際は保険のプロなどに相談してみるとよいでしょう。
支出を減らす方法を検討する
老後資金が不足しそうな場合には、支出を減らす対策も検討するとよいでしょう。今のうちから支出を減らして家計をダウンサイジングしておくことで、より少ない資金で老後の生活を送りやすくなるためです。
支出を減らす主な方法には、次の6つが挙げられます。
- 利用頻度の低いサブスクを解約する
- 格安スマホに乗り換える
- 住み替えを検討する
- 車を手放すことを検討する
- 外食を減らす
- 保険を見直す
利用頻度の低いサブスクを解約する
利用頻度が低くなっているものの、サブスクや習い事、ジムなどに料金を支払い続けているケースは少なくありません。そのようなものがあれば、解約を検討するとよいでしょう。
格安スマホに乗り換える
スマホ代が家計を圧迫しているケースもあります。その場合には、格安スマホへの乗り換えを検討するとよいでしょう。
また、「迷惑電話がかかってくるだけ」となっている固定電話がある場合には、その解約も併せて検討することをお勧めします。
住み替えを検討する
老後資金が大きく不足しそうな場合は、住み替えも選択肢に入ります。特に、子育てを前提とした広い賃貸物件に住んでいるのであれば、コンパクトな賃貸物件への住み替えを検討するとよいでしょう。
また、持ち家を賃貸に出し、コンパクトな住居に住み替えることも選択肢に入ります。
車を手放すことを検討する
自動車を持っていると、まとまった維持費がかかります。また、安全面でも、高齢となってから自動車を運転することはリスクとなります。
そのため、自動車を手放してカーシェアや公共交通機関、タクシーを利用することも検討するとよいでしょう。
車がないと生活するのが難しい地域では、維持費の安いコンパクトカーに乗り換えることも選択肢に入ります。
外食を減らす
外食費が嵩んでいる場合には、1か月あたりの外食費(または、外食の回数)に上限を設けるなどの仕組み化・ルール化を検討するとよいでしょう。ルール化をすることで節約がその場限りのものとならず、一定期間維持しやすくなります。
保険を見直す
長い間保険を見直していない場合、保険に過不足が生じているかもしれません。特に、お子様が幼い頃に入った保険である場合、保障内容が過大となっている可能性があります。
そのため、保険のプロに相談したうえで保障を適正化するとよいでしょう。
資産を増やす方法を検討する
老後資金が不足する場合、資産形成も検討するとよいでしょう。
たとえば、1,000万円のお金を利率0.3%程度の普通預金としていれば、10年が経っても30万円程度の利息しかつかないでしょう。一方で、これを投資信託などとして仮に年利5%で複利運用できれば、10年間で600万円ほどの利息が得られる可能性があります。
このように、お金を適切に運用することで、老後資金を増やすことにつながります。資産形成のポイントは、後ほど改めて解説します。
プロに相談する
老後資金に不安がある場合には、プロへの相談も検討するとよいでしょう。プロに相談することで、ご自分の理想の老後を送るために「今、貯めるべき金額」や「今、行うべきこと」が明確になるからです。
ハレノヒハレは「未来すべて、ハレになれ。」をコンセプトに、お客様の理想の未来につながる資産形成や家計の見直し、保険の見直しなどのサポートをしています。60歳となり、老後資金に不安を感じている方は、ハレノヒハレまでお気軽にご相談ください(ご相談したいことがございましたら「お問い合わせ」フォームからご入力をお願いいたします)。

60歳の方が老後資金に備えて資産形成をする際のポイント
60歳の方が老後資金を貯めるために資産形成をする際は、長期視点で運用することや分散投資をすることなどに注意するとよいでしょう。主な注意点には、次の4つが挙げられます。
- 「投機」と「投資」の違いを理解する
- 短期のリターンを狙わず、長期視点で運用する
- 分散投資をする
- NISAを活用する
「投機」と「投資」の違いを理解する
株式や投資信託などで資産を運用することに対して、「ギャンブル(投機)」のようなイメージを持っている方も少なくありません。
確かに、「株が高騰しているタイミングで大量に購入し、上がりきったタイミングで売る」などの投資手法は、ギャンブルに近いでしょう。しかし、老後資金を貯めるために行うべき投資は、このようなものではありません。その時点での評価額にとらわれず、毎月定期的に定額の投資信託を購入するなどの手法をとることが一般的です。
「投資」は必ずしも「投機」ではありません。誤解のないよう理解しておきましょう。
短期のリターンを狙わず、長期視点で運用する
株式や投資信託を保有していれば、短期的に値下がりしたり値上がりしたりします。「上がりそうな株」などの情報を目にすると、大きな資産を投じたくなるかもしれません。
しかし、老後資金を貯めるための資産形成においては、短期的なリターンを目指すことは避けるべきです。このような「投機的な」行為をしてしまうと、大切な老後資金を大きく減らすことにもなりかねないためです。
そのため、短期的なリターンを目指すのではなく、長期視点でのコツコツとした運用を心掛けましょう。
分散投資をする
資産形成の鉄則は、「分散投資」です。1社の個別株や似た値動きをする商品にまとまった資金を投じることは、お勧めできません。
資産形成をする際は、1つの銘柄や1つの国、1つの商品と「一蓮托生」となるのではなく、異なる値動きをする複数の銘柄に分散して投資しましょう。
なお、分散投資をするには、投資信託の購入が最適です。投資信託は、投資家から集めたお金を取りまとめ、運用のプロが株式や債券などに投資・運用する金融商品です。
投資信託ごとに「日本株だけ」や「全世界の株に」など投資先の方針が異なります。そのため、投資先の異なる複数の投資信託を組み合わせて積み立てることで、効率的な分散投資が可能となります。
NISAを活用する
NISAとは、株式や投資信託などの運用益(売却益、配当・分配金)にかかる20.315%の税金が非課税となる制度です。株式や投資信託などで資産形成をする場合、NISA(少額投資非課税制度)を活用するとよいでしょう。
税金で資金が目減りする事態を避けられるため、より効率的な資産形成が可能となります。
60歳の方が老後資金を準備する際に注意すべき点
60歳の方が老後資金を準備する際の注意点としては、インフレリスクを考慮することや、予備資金を確保することなどが挙げられます。ここでは、主な注意点を解説します。
- インフレリスクを考慮する
- 理想の老後から「逆算」する
- 平均値にとらわれすぎない
- 予備資金を確保する
インフレリスクを考慮する
インフレリスクとは、物価の継続的な上昇(インフレ)により、金融商品の価値が相対的に低下するリスクのことです。
たとえば、1年間の生活に現在は200万円がかかっている場合、物価が仮に2倍となれば、同等の生活を送るためには400万円が必要となります。見方を変えると、2,000万円の預貯金があればたとえ収入がゼロであっても10年間は生活できたはずが、インフレにより5年しか生活できなくなるということです。
そのため、インフレに対応しづらい普通預金などだけで老後資金を運用することは避け、投資信託などインフレリスクに対応しやすい商品での運用も併用するとよいでしょう。
理想の老後から「逆算」する
老後に必要となる資金は、理想とする老後生活やライフスタイルなどによって大きく変動します。そのため、平均値を気にし過ぎることは避け、ご自分の理想の老後から「逆算」をして必要な資金を算定することをお勧めします。
予備資金を確保する
老後には、病気や入院などによって思わぬ出費が生じることがあります。また、家事ができず配偶者に頼りきりとなっている場合、配偶者が入院などをした際に家事代行などを依頼する必要が生じるかもしれません。
老後資金を用意する際は、ギリギリの額を検討するのではなく、不測の事態を考慮して予備資金も確保しておきましょう。
老後資金に関するよくある質問
最後に、老後資金に関するよくある質問とその回答を紹介します。
60歳で金融資産がいくらあれば安心?
一般的な目安として2,000万円~3,000万円程度と言われることがありますが、 具体的に必要となる金額は理想のライフスタイルや受け取れる年金額などさまざまな事情によっても異なるため、一律にお伝えできるものではありません。
そのため、まずはプロに相談したうえで、ご自分の理想の老後を送るために貯めるべき資金を把握することから始めるとよいでしょう。
60歳で完全にリタイアする際の注意点は?
60歳で完全にリタイアしようとする場合、公的年金が受け取れるようになるまでの期間の生活費の捻出方法を検討しておく必要があります。
公的年金の受給開始年齢を60歳まで繰り上げることはできるものの、その場合には生涯にわたって、1回あたりに受け取れる年金額が少なくなります。
まとめ
60歳の方を想定し、老後資金について解説しました。老後に必要となる資金は、理想とする老後の形によって異なります。平均値を意識し過ぎず、まずはご自分にとって必要となる老後資金を試算することから始めましょう。
そのうえで、老後資金が不足しそうな場合には、老後の収入を増やすことや支出を減らすこと、資産形成をすることなどを検討します。老後資金に不安がある場合には、ファイナンシャルプランナーなどのプロに相談することをお勧めします。
ハレノヒハレは「未来すべて、ハレになれ。」をコンセプトに、お客様の理想の老後を叶える資産形成や家計の見直し、保険の見直しなどのサポートをしています。老後資金に不安を感じている際は、ハレノヒハレまでお気軽にご相談ください(ご相談したいことがございましたら「お問い合わせ」フォームからご入力をお願いいたします)。


